「東北の想い」駅弁旅2 〜その4〜 この駅弁行脚のスタートに戻る
2012年6月24日、東日本大震災で壊滅的な被災をしてから1年3ヶ月ぶりに気仙沼駅「黄金龍のハモニカ飯」と
「黄金龍の海めし」が復活しました。この旅の目的はこれらの復活駅弁を手に入れることでしたが、まさか訪問の日
が復活したその日になるとは。。。とても嬉しいです。下の画像はこの日のキヨスク売店の様子。
2012年6月24日、一ノ関から快速スーパードラゴンで気仙沼駅に降り立ちました。「黄金龍のハモニカ飯」の復活に胸が高鳴って
いました。そして、ついにこの目で確かめたのです。「黄金龍のハモニカ飯」580円はこの日、確かに復活したのでした。キヨスクの
前には幟も立っていました。
ここまでの道のりは想像できないくらい大変だったと思います。4月以降に私が知り得たことを以下に書かせていただくと、
私もコメントした2012年4月15日付の産経新聞全国版の駅弁特集に「黄金龍のハモニカ飯」が4月に復活するという記事を見つけ、
これはまたぜひ気仙沼に行きたいと思っていました。すると、程なく東京の某リサーチ会社からメールが来て、
メカジキ販売促進情報
の調査を5月に気仙沼で報告することになっているので「黄金龍のハモニカ飯」他の資料を借りたいとの連絡がありました。また、
その際に東京と神戸の気仙沼アンテナショップで「黄金龍のハモニカ飯」のチルド販売を開始していると聞き、嬉しいながらも、
現地気仙沼ではまだ駅売りが復活していないと知り、少し残念な気持ちがしました。5月になり、そのあたりの事情を確かめるために
気仙沼御弁当サプライヤー委員会の事務局長さんと連絡をとったところ、復活への準備が滞っているものの、近いうちに確実に復活する
との回答を得て、その時点で6月24日に訪問する際の仮予約を入れました。正式に決まったらまた連絡がしてもらえることになったのですが、
訪問2日前の6月22日に無事「OK」の連絡をいただき、私は気仙沼駅訪問を最終的に決めました。
気仙沼駅では滞在が短かったですが、事務局長さんをはじめ関係者の方々とお話ができ、復活の喜びを分かち合うことができました。
たた、メイン食材となる「ともづな巻き」という昆布巻が入る「纜弁当」については、気仙沼産の尾長マグロのハラスを、握り昆布で巻く際に
使用する機械を新調するのに数百万円もかかってしまうため、まだしばらくは復活が出来ないということを知らされ、改めて今回の大震災
被害を痛感した次第です。
さて、「黄金龍のハモニカ飯」の掛け紙を外し、このお弁当のアイデンティティーの一つ、「骨に注意してお召し上がりください」の
シールを見て、胸にこみ上げてくるものを感じずにはいられませんでした。1年ちょっとでよく復活にこぎつけたと思うと、ただただ
関係者の方々には頭が下がる思いです。
今回の調製は「天麩羅丸子」さんです。気仙沼御弁当サプライヤー委員会の事務局さんでもあります。所在地は「気仙沼市四反田」
となっており、現在運休中の気仙沼線「不動の沢」よりもさらに奥で、津波の被害は大丈夫な場所ですが、もともとの所在地は
被害が最もひどかった気仙沼魚市場や南気仙沼駅にほど近い「気仙沼市弁天町」のはずで、元のお店はおそらく津波にすべて
飲み込まれてしまったと思われました。そういう方が歯を食いしばってこのお弁当を復活させてくれたのだと思うと、私に出来ることは
何でもしようという決意が膨らんできます。さらに、私が訪問した日を駅売り復活の初日にしてくださったということを聞かされて、
嬉しかったと同時に、さらなる復活に向けてお手伝いしたいとの気持ちがいっそう強くなったのです。
続いて「黄金龍の海めし」1200円。販売者は「いこま気仙沼給食センター」です。
ハモニカ(メカジキの背びれ下にある骨付きトロ身)をメインにウニ、カニ、ホタテが載った炊き込みご飯、ふかひれ焼売、鮫の竜田揚げなど、
気仙沼らしさが満載のお弁当です。見事に復活を果たしたわけですが、今のところは事前に電話予約が必要となります。
そんなわけで、「黄金龍のハモニカ飯」580円と「黄金龍の海めし」1200円は、この日は実質的には仮の復活ということになりました。
今後はイベントを中心に駅売りもし、予約が入ればその時には駅で取り置きも出来るということでした。
予約は
気仙沼駅キヨスク0226−22−5370に3日前くらいまでにしておくことをお勧めします。そして、もう一つ気になっている存在、
それは「気仙沼想い弁当」350円のことです。この日は「黄金龍のハモニカ飯」が店頭に並んでいたため、売店にはありませんでしたが、
今後もしばらくの間は販売を続けるとのことです。私は予約していましたので購入することができました。この週は「味ロマン」が担当だった
ようですが、昨年と比べて格段におかずの質が向上したように思えました。それだけ流通が戻ってきているという証でもあり、
気仙沼は復興への道のりに向けて(歩みの速度は別問題として)確実に歩んでいると実感しました。
以下に、この日いただいたパンフレットを、気仙沼御弁当サプライヤー委員会の事務局さんの許可を得て貼っておきます。
裏面の文章をぜひお読み下さい。私もできる限り応援していきます。
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