西瀬戸内駅弁の旅 〜その3〜

2006年12月24日、別府駅からソニック20号に乗車した私は「しゃこ寿司」や「かしわめし」で有名な行橋駅に降り立ちました。ここで駅弁を販売する小松商店さんが駅弁から撤退したのではないかという声もあり、それを確かめる意味もありました。そこで前もって電話で予約したところ、駅弁は普通に予約できましたが、駅から徒歩2分の本店で受け渡しだと言われてしまいました。果たしてその理由は。。。

      

行橋駅の東口からまっすぐ100メートルほど歩くと、小松商店の本店がありました。ここには各種「幕の内弁当」と「かしわめし」の見本が普通に置いてありました。しかし、「しゃこ寿司」はないですね。奧は調理場になっているようです。

      

女将さんにお話を伺ったところ、2006年9月末日をもって駅弁としては「廃業」したということです。しかし、今後も各種「幕の内弁当」と「かしわめし」に限って弁当は作れるし、本店でならば受け渡しは可能なので、必要な場合は前日までに電話で予約して欲しいとのことでした。

さて、気を取り直して今回予約して受け取った「特上かしわめし」1050円を紹介しましょう。掛け紙は他の「かしわめし」と共通のようです。

     

ご覧の通り、ものすごいボリュームです。かしわ、錦糸玉子、刻み海苔は当たり前ですが、おかずの量がとても多くてビックリ仰天です。

     

玉子焼き、蒲鉾、海老、昆布巻きに蓮根や椎茸の煮物、枝豆。デザートにはゼリー、みかん、サクランボと3つも入っていました。ごはんも「かしわ」の出汁がよく出ていて味わい深いです。

     

ここで、あと2種類ある「かしわめし」、「上かしわめし」について、以下は砂丘の白兎さんがゲットした時のレポートをご紹介しましょう。
  

下の画像は2005年8月28日、砂丘の白兎さんが行橋駅で購入し、携帯で撮影した530円の「かしわめし」です。

  

下は同じく砂丘の白兎さんが行橋駅で購入し、携帯で撮影した735円の「上かしわめし」です。

   
「かしわめし」の呼び名は一説には、鶏肉が柏の葉と同じ色をしていることからきていると言われています。九州の他のかしわめしと同じように、ここの「かしわめし」も甘辛く味つけした鶏肉に錦糸卵、海苔の三色弁当です。


以下は2004年1月10日に「かしわめし」を行橋駅で購入したaqualissさんのコメントです。

「駅弁探訪目的の冬の18きっぷ旅行で入手。夕食に。『九州鉄道記念館』のキハ07-41に逢うためにひたすら山陰から乗継…特に米子と長門市は接続1分!! 旅慣れていても焦るよ(-.-;)。味は説明するまでもありません。あのかしわのホロッと感と出汁の効いた御飯…。細かいところが気になる人は、“かしわめし”を出している中国・北九州の駅弁屋さんを自分の舌で食べ比べてみて(*^_^*)。私は何処が旨いか優劣をつけることができない…。」



  

下の画像は2005年8月28日に砂丘の白兎さんが購入時の掛け紙。普通の「かしわめし」も「上かしわめし」も掛け紙は共通です。

  


※「aqualiss」さんも「砂丘の白兎」さんも同一人物です。念のため。

私も2008年8月29日に行橋駅から徒歩でほど近い小松商店で購入しました。普通バージョン「かしわめし」です。小倉から博多に向かう0系新幹線車内でいただきました。

   


再び2006年12月24日の話題に戻します。

女将さんのおっしゃった「廃業」という言葉はショックでしたし、名物駅弁だった「しゃこ寿司」がもう食べられないのは残念ですが、今後も「街弁」として営業を続けていくそうなので、「かしわめし」や「幕の内弁当」をいつまでも長く続けて欲しいと願わずにはいられませんでした。


     

「にちりん6号」車中の人となった私は、2005年に食べた「しゃこ寿司」を思い出しつつもさらに北上を続け、小倉駅へと向かいましたが、ここでは無予約で買えると思っていた「レトロ海峡辨當」を買い逃すことになります。

しかし、悲嘆に暮れていたその時、売店のショーケースの上に目をやると、そこには我が目を疑うシロモノが!!


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