SL人吉・駅弁旅その3・終〜

2013年5月12日、熊本から「SL人吉」でスタートして、肥薩線を奥に入って人吉駅、「いさぶろう」で吉松駅まで行きました。最後に、もう一度スタートの熊本駅に戻ります。

       

上の画像ですが、熊本駅の1番線ホームです。右側のお店(うどん屋)は、2013年3月末までは音羽家という老舗の熊本駅弁の専用売店でした。しかし、現在は駅弁から撤退し、100年続いた歴史に幕を閉じています。こんなことなら2月に熊本へ来たときに寄っておくべきだった、などと今さら後悔しても仕方ありません。画像で隣の店、福岡県が本拠地のニシコーが駅弁に本格的に参入してきたこと、新八代の駅弁が熊本駅にも置かれるようになったことなどが、純粋な熊本駅弁・音羽家撤退の原因として考えられます。

       

一方、熊本駅構内の新幹線側、フレスタ熊本西館1Fにある「おべんとうのヒライ」JR熊本駅店の様子です。上の画像を見る限り、熊本市内の業者による新しい駅弁が誕生したといって良いのかなと思います。掛け紙のついた弁当は「肥後どこさ」の他に「肥後赤どり飯」1000円、「城下町」1000円がありました。また、一瞬「殿様弁当」かと思った「若様弁当」や「姫様弁当」などの惣菜弁当もありました。

       

2013年5月12日、熊本駅構内フレスタ熊本西館1Fにある「おべんとうのヒライ」JR熊本駅店で購入した熊本駅「肥後どこさ」1000円。調製元は「おべんとうのヒライ」。正方形の折を半分に仕切り、上半分はさらに8分割して熊本の名産おかずを入れ、下半分はさらに2分割しておかずと、阿蘇高菜の油炒めを載せた七城米ごはんが詰まっていました。おかずの内容はコノシロ南蛮漬け、赤鶏の照り焼き、水前寺菜のおひたし、芝海老の唐揚げ、辛子蓮根、天草鯛ちくわサラダ、有明産佃煮海苔、蓮根金平、信田煮、よもぎ麩田楽串、いも天、熊本名物いきなり団子など。

       

今回の熊本駅もそうですが、廃れる駅弁が多い中で、新しい駅弁が誕生するというのは嬉しいことです。列車の窓は開かず、マイカーで旅をする人も増えましたが、たまにはのんびりと列車の旅も良いのではないでしょうか。そして、その地方ならではの味が詰まった駅弁を、ぜひ食べてみてください。日本人の心のふるさととも言えるこの日本独自の伝統的食文化を、グローバルな流れがあるからこそ、敢えて「どローカル」を絶やさないように、ぜひご協力ください。この旅に最後までおつき合いくださり、どうもありがとうございました。

       

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