肥薩線駅弁行脚1

2005年12月6日、熊本空港に降り立った私は熊本駅発11時28分の九州横断特急1号に乗車し、肥薩線の駅弁行脚をしました。使用したきっぷは「人吉・球磨フリーきっぷ」。熊本から4500円です。

     
       ↑熊本駅0番線Bに停車中の九州横断特急1号。旅のはじまりです。

肥薩線は熊本県の八代駅から鹿児島県の隼人駅に至る全長124.2キロにも及びます。このうち、八代から人吉までは日本三大急流の1つ、球磨川沿いを走る「川線」、人吉から吉松にかけては高低差430.3メートルの矢岳越えをする「山線」とも言われており、多彩な車窓風景を楽しむことができます。今回は八代〜吉松を「九州横断特急」や「いさぶろう」、「しんぺい」を利用して往復し、沿線の駅弁に舌鼓を打ちました。

     

肥薩線最初の駅弁は八代駅「このしろ寿司」です。2005年12月6日、予約して八代駅で乗車デッキ受け渡しにて購入しました。調製元は「より藤」です。ここには空弁にも参入した第1回九州駅弁ランキング第1位に輝く「鮎屋三代」や、2005年の新作「阿蘇赤うし」などの実力派駅弁が存在しますが、今回は海に面したところからスタートすると言う意味で、海の幸の駅弁を選びました。

     

「このしろ」は冬が旬。「鮗」というふうに漢字で書くことからもそうでしょう。球磨川の恵みが注ぎ込む八代海で獲れた脂の乗った肉厚のこのしろです。このしろを押して作ったというのがよくわかります。醤油はありません。純粋に味わってその旨みを味わう寿司です。ネタもにぎりも大きめで、ほおばって食べるのがいいですね。

     

八代駅では「より藤」さんがワゴンでの立ち売りをしていました。昔はここでガラッパの姿も見られたのですが、今は見ることができません。さて、それではいよいよ肥薩線の中に入っていきます。 

八代にはもうひとつ、「このしろ寿司」があります。2004年7月24日、新八代駅で予約して購入。新八代駅キヨスク0965−39−7760 調製元は「味の嵯峨」0965−34−2211 35−7015 昆布締めのバッテラ風寿しとにぎり寿司の2種類です。にぎり寿司はネタが大きく、駅弁のレベルを超えています。トマトのゼリー、白魚の付け合わせがあっさりしていてさらに良しです。

    

話を「より藤」の八代駅「このしろ寿司」に戻します。2009年10月12日、博多駅の駅弁当東口店「九州駅弁スタジアム」に売られていました。翌日の朝まで消費期限があったので土産に購入し、13日の朝に賞味しました。掛け紙は変化していました。値段は860円。6カン入りでボリュームがありました。参考までに載せておきます。なお、2009年10月11日の夕方、新八代の駅売店を覗いたところ、「より藤」の駅弁は1つもありませんでした。10月12日には朝9時台の新幹線ホームでの立売を期待しましたが、それもありません。10月11日の夕方、SL人吉に乗車中、八代駅の様子も見ましたが、立売などは無し。ただ、新八代駅新幹線コンコースに「より藤」の飲食店がありましたので、そこで売られているのかも知れません。

     

さて、商品名は「このしろ寿司 竹」。グレード的には真ん中でしょうか。それほど脂はないものの、肉厚で、見た目も鮮やかで、さらにしっかりと酢で締められていますから、「光り物」好きの人にはたまらないでしょうね。シャリは少し甘めです。

     

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