南紀の春・駅弁旅
〜その4〜
2009年3月1日、天王寺駅から紀伊勝浦駅まで、一足早い春を求めて往復旅をしました。紀伊勝浦駅からは再び北上する途中で、当初は下車での購入を予定していた和歌山駅の春らしい駅弁を、オーシャンアロー22号の車内販売で購入できました。
昼過ぎまでは夏のような陽射しだったとは言え、そこはまだ春のはじめ。15時を過ぎると太陽が西に傾いてきました。しかし、その光線が太平洋の海面に反射して幻想的な雰囲気を漂わせており、とても得した気分になります。下は2009年3月1日、特急オーシャンアロー22号の車内販売で購入した「花咲弁当」1250円。
その前に、稲口町さんが2008年9月21日に和歌山駅で下車して「花咲弁当」を購入していますので、先にご紹介いたしましょう。貴重な画像どうもありがとうございました。以下はコメントです。
「難波からサザンで和歌山へ。和歌山城に来ました。以前来た時は年末で入れなかったんです。和歌山駅の和歌山水了軒を覗くとありました!花咲弁当!これだけ買って和歌山市駅に戻ります。そして、「花咲弁当」に舌鼓をうったところです。購入後早速サザンの指定席車でいただきました。二段重ねの豪華な弁当で、ご飯に小芋、竹の子、昆布巻、サワラ、肉団子、海老、玉子焼、鰻、つぶ貝、ワサビ漬けなど。上ちゃんの旺盛な食欲にもこたえる駅弁です(^O^)」
ということで、話を2009年3月1日に戻します。この「花咲弁当」、稲口町さんに聞いていた通り、ものすごいボリュームでした。実はこの和歌山水了軒「花咲弁当」を行きの「くろしお1号」車内販売で事前予約しましたが、予想外にも帰りに紀伊勝浦駅乗車後すぐ受け取ることになってしまいました。どうやら他列車の車内販売での売れ残りを回されたような。。。そのため消費期限が16時で、仕方なく和歌山駅に着くはるか前に賞味することとなりました。当初は夕食にするつもりでしたから和歌山駅で積み込まれるものを手にできると考えていたのですが。。。そのせいで満腹となり、オーシャンアローで海南あたりから天王寺までひと寝入りして、やっと胃袋が回復したのでした。
ご飯の量が尋常ではないと思います。おかずも負けじと豪華絢爛なこの駅弁、抹茶塩をかけていただく天ぷらから鰆の塩焼き、海老チリなどの中華、鰻、野菜の煮物などまで、それはそれは花が咲いたような豪華な内容となっています。
しかし、敢えて言わせていただくと、ちょっと地域色に欠けているような。たとえば下に紹介する駅弁のメインが1個入っているだけで、和歌山らしい駅弁となるのにと思うと少し残念でありました。「花咲弁当」にもう一品入れて欲しかったもの。それはやはり和歌山特産の「めはり寿し」ですね。下は2004年1月4日、和歌山駅にて購入の「高菜めはり寿し」。茶色がかったすし飯の回りを高菜の葉でくるんだ寿し駅弁です。
話を2009年3月1日に戻します。下の車窓は和歌山駅よりもはるか160キロ南に位置する本州最南端駅、串本の近くにある「橋杭岩」です。その昔、弘法大師と天の邪鬼とが一晩で串本から沖合いの大島まで橋を架ける競争をしたそうです。しかし、負けそうになった天邪鬼が、弘法大師に夜が明けてしまったと思わせようと、鶏の鳴きまねをし、それを聞いた弘法大師がだまされて作業を途中で止め、橋を完成させることなく杭だけで終わったという伝説があります。
特急オーシャンアロー22号は、この朝「くろしお1号」に乗車した天王寺駅に向けて快走します。
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