西瀬戸内駅弁の旅 〜その5〜

2006年12月24日、大分から日豊本線で小倉へ北上し、そこからは山陽新幹線で本州に入り、東進する駅弁の旅です。新下関駅では下車しませんが、2006年に出された歴史に関わる新作駅弁を新幹線の乗車口デッキ受け渡しで手に入れました。

     

その名も「長州ファイブ」。2007年2月10日から全国公開される映画に関連した駅弁です。
「長州ファイブ」とは江戸時代の幕末、長州藩が藩士をロンドン大学ユニバーシティーカレッジに派遣した「長州五傑」のことで、伊藤博文、井上馨、井上勝、遠藤謹助、山尾庸三の5人の総称です。帰国後、伊藤博文は初代首相、井上馨は初代外相、井上勝は鉄道長官、遠藤は大阪造幣局長、山尾は工部大学(現東京大学工学部)創始者となるなど、近代日本の礎となったことはよく知られているところです。

    

使われている食材はもちろん瀬戸内海の海の幸がメイン。伊藤博文は河豚(シロサバフグ煮)、井上馨は鯨(クジラの竜田揚げ)、井上勝は鮟鱇(アンコウの唐揚げ)、遠藤謹助は明太子(焼きメンタイコ)、山尾庸三は雲丹(ホタテのウニ焼き)にそれぞれ見立てています。

    

ここで、下の2つは日本の歴史上から見ると「長州ファイブ」よりもずっと昔の平安時代末期をモチーフにした駅弁。いずれも1978年から1982年の掛け紙です。
源氏と平家の最後の合戦は壇ノ浦の「早鞆の瀬戸」。この地名に因んでこれらのお弁当はできています。左はちらし寿司、右は瀬戸内の海の幸も盛り込んだ幕の内風お弁当でした。


     


話を「長州ファイブ」に戻します。この駅弁は加熱式ですので、平らな場所でヒモを引っ張って7分程度待ちます。すると湯気と一緒に瀬戸内海の磯の香りがしてくるような気分になりました。フグやウニなど、これだけの高級食材をよく惜しげもなく使用できたなあと感心しきりです。これで1300円は決して高くはないでしょう。

    

山陽新幹線はトンネルばかりであまり瀬戸内海が見えません。しかし、次に紹介する駅の付近からはよく見えました。この旅で紹介する最後の駅弁は、まだまだたくさんある瀬戸内海の恵みを使用しています。

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