四国オトコ駅弁の旅〜その3〜

2008年7月27日、高知から特急「南風3号」のグリーン車に乗り、「駅弁四万十」「幕の内」が健在だった中村駅で乗り換え、初めて宿毛駅までやってきました。果たして駅弁らしきものはあるのでしょうか。

    

持ち帰り用の「かに釜めし」と「鯛釜めし」で有名な「桜里」さんが2007年10月末で駅構内営業から撤退し、駅弁の雰囲気を持つお弁当はなくなってしまったようです。話とは関係ないですが、珍しい観賞用の「タコクラゲ」を5尾500円で売っていました。

     

話を戻して駅弁の話。今回見た感じ、強いて言えば、弁当らしいものは産直市の与力さんで売られるパック式の惣菜弁当や寿司だけのようです。 駅ナカも駅前も、夏休みの日曜日としては、なんとも寂しい限りでした。宇和島行きのバス停も駅ロータリーも閑散としています。

    

共に350円という激安価格で、鯖と鰺の姿寿司が残っていましたので、買ってみました。まずは「あじの姿寿司」。柑橘系の果汁を混ぜたと思わせる酢飯の味がちょっと甘めの味付けと相まってなかなかのものです。宿毛地方の「おふくろの味」なのでしょうか。ちなみに鯵の姿寿司があるのは徳島駅くらいで、全国的にも珍しいと思います。

    

続いて、「さばの姿寿司」。こちらは鯖の頭が窮屈そうですね。寿司飯の味付けは鯵と同じです。それにしても鯵もそうですが、丸ごとパック詰めとは、なかなかどうして大胆かつ豪快な寿司でしょう。まさに「オトコ」駅弁。この鯖は食べた瞬間とろけるようで、「鰯」かと思うくらいあまりの柔らかさと舌触りに一瞬「当たってしまうのではないか?」と心配になったほどです。

    

私の住む伊豆地方も同じ太平洋に面しており、鯵や鯖の寿司はあります(ありました)が、素材に一工夫も二工夫もして見た目にもマイルドな感じに仕上げてあります。「所変われば品変わる」と言いますが、本当にそうですね。驚かされます。

    

この旅の最後は、四国ではもうここにしか見られない内陸部の駅弁、と言うよりか、新たに誕生したと言うべき「オトコ」駅弁をご紹介します。

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