坊ちゃん列車の旅
2006年2月11日〜12日にかけて松山に滞在していました。その時、町のあちこちで坊ちゃん列車に出会いましたので、レポートいたします。
上の画像は伊予鉄道松山市駅にほど近い正岡子規ゆかりの「子規堂」に展示されている坊ちゃん列車の客車です。なんとこの場所で25年ぶりに再会しました。坊っちゃん列車とはかつて伊予鉄道で活躍した蒸気機関車のことです。明治21年10月28日、ドイツ・ミュンヘン州クラウス社製の蒸気機関車を使用して運行開始しました。その後、電化と共にいったんは姿を消しましたが、2002年、観光用に復活したのです。現在は1号機と14号機の2両があり、1時間に1本程度、松山市駅〜道後温泉駅を中心に走っています。
坊ちゃん列車の名前の由来は松山に英語教師として1年間赴任していた夏目漱石の小説「坊っちゃん」によります。この中に「停車場はすぐ知れた。切符も訳なく買った。乗り込んでみるとマッチ箱のような汽車だ。ごろごろと五分ばかり動いたと思ったら、もう降りなければならない。」という一節があります。
2006年2月11日、定期観光バス「子規・漱石コース」乗車中に「上一万」電停〜「南町」電停で初めて出会いました。あわてて携帯電話のカメラでショット。
翌日の2006年2月12日、松山駅前から路面電車で環状線「古町」方面から移動中、今度は「上一万」電停で信号待ちをしているところにばったりと遭遇。
すぐに後続の路面電車に乗車して道後温泉駅まで追跡します。坊ちゃん列車は10キロ、普通の路面電車は20キロで走るのですが、坊っちゃん列車が終点まで停車しない分、低床車両の新型路面電車とは言え、各停ではなかなか追いつけませんでした。
道後温泉駅では奧にいったん下がり、客車を切り離したあと、なんと人力でターンするのです。
客車をつけて定位置に移動し、次の出番を待ちます。お疲れ様でした。
さて、坊ちゃん列車があれば、駅弁にも「坊ちゃん辨當」があります。さっそく紹介いたしましょう。
いずれも2005年1月30日、阪神駅弁大会で購入。
上は「坊ちゃん辨當」。笹の葉を模した容器に、きなこをまぶした珍しいおにぎりと大きな梅干しが埋め込まれた定番のおにぎりが各1個、さらにえび天や焼き鮭、肉団子玉子焼きなどに加え、羊羹やフルーツまでもが、いかにも男性的にでーんと置かれています。
下は小説「坊ちゃん」に出てくる、明治のハイカラ美人「マドンナ」。その故郷松山に昔から伝わるご馳走を二段重ねにして入れたのがこの駅弁「マドンナ辨當」です。
はんなり甘い薄味仕立てのすし飯にごぼう、にんじん、蒲鉾、竹の子、椎茸などを混ぜ込んだちらし寿司。
さらに魚の塩焼き、玉子焼き、野菜の煮付け、肉巻き、薩摩芋、みかんなど。
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