寒波の北海道駅弁旅 〜その2〜

2011年12月22日から26日までの4泊5日、「クリスマス寒波」と呼ばれた悪天候の中、我ながら交通マヒをうまくかいくぐって、なんとかほぼ予定通りに北海道を一周できました。駅舎改築中の稚内では図らずも駅前食堂の「かにめし」に出会いましたが、ふじ田食堂の特急積み込み駅弁も気になるところです。

   

上は2011年12月24日、朝6時5分に旭川から出発し、259.4qの道のりを5時間47分もかけて、吹雪の中をではありましたが定刻通り11時52分に稚内駅へ到着した単行ディーゼルカーです。当初は9時過ぎに旭川を出発するスーパー宗谷に乗り、12時47分に稚内着。滞在たった13分の13時発で留萌経由札幌行き高速バスに乗り換える予定でした。しかし、結果的には駅舎改築工事でズタズタになっていた駅前を、ふじ田食堂の移転先もわからずに探すことは無理でしたし、高速バスもスーパー宗谷も大幅な遅れで定刻には稚内駅に着きませんでしたし、返す返すもその日のうちに札幌に着くには、旭川の始発気動車に乗って本当に正解でした。13時45分発の特急サロベツまで、約2時間かけてふじ田食堂を探すことができたのもこの始発気動車のおかげです。

   

さて、ふじ田食堂の移転先を観光案内所で聞くと、駅前ロータリーの真正面から少し奥に入ったところだということでした。そして、吹雪の中を探すこと5分、一瞬見失ってしまうような場所に、ふじ田食堂の仮設仮店舗がありました。「駅弁販売店」と、高らかに自己を主張しています。稚内に駅弁があって良かったと思えた瞬間でした。窓に貼られた貼り紙を見ると、スーパー宗谷に積み込んでいるのは「かに弁当」1000円と「サンドウィッチ」580円の2種類。店内限定品として「かにツメ弁当」1000円があることがわかりました。

   

さて、その前に、過去に駅弁大会に出品していた駅弁をおさらいしておきます。下は2004年10月11日、ジャスコ富士宮店の駅弁大会でで購入した「たらば蟹と紅ずわい蟹の弁当」。掛け紙に写った店舗の写真からもわかる、稚内駅の構内で営業するふじ田食堂の調製。

      

すし飯の上にたらば蟹と紅ずわい蟹が競演。爪肉、抜き身の棒肉、ほぐし身。ほたて煮、きゅうりの漬け物、錦糸玉子、紅生姜で色合いも鮮やか。

   

下も駅弁大会商品。2007年12月2日、地元スーパー駅弁大会で購入した「花咲がに弁当」。

   

棒肉とほぐし身のフレークが入っています。小振りの帆立とイクラ、椎茸も。

   

濃厚な味が売り物の花咲ガニ。根室が有名ですが、稚内でも捕れるんだと妙に納得しました。

           

ということで、2011年12月現在では、上の2つのお弁当は作られていないようです。話を2011年12月24日に戻します。私が注文したのは特急に積み込む「かに弁当」1000円と店内限定「かにツメ弁当」1000円。掛け紙は付きますが、帯状のものであり、2品共通のものでした。下は「かにツメ弁当」です。店内でいただきました。

   

こうやって見てみると、圧巻です。一瞬カブトガニみたいにも見えます。ご飯の上に錦糸玉子を敷き、両側にかにツメを5個ずつ計10個、真ん中の縦筋には味付けしたカニフレークを配し、彩りに枝豆3粒。おかずは帆立煮と大根の桜漬け。

   

カニはツメもフレークもどちらもズワイでしょうが、これだけ入って1000円なら納得できるお値段と言えます。現地でしか食べられない逸品です。

   

下は同じく2011年12月24日、稚内駅前のふじ田食堂で購入した「かに弁当」1000円。こちらは特急スーパー宗谷にも積み込まれる車内駅弁です。

   

特急サロベツの車内でいただきました。枝豆は1粒ですが、胡瓜の輪切りが2きれ。私は個人的には「かにツメ弁当」の方がお得だと思います。

   

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