サイト開設1周年〜浦島太郎が想ったこと〜
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 私にとって駅弁って何だろう、と思うとき、やはり「旅の思い出」とか、「副産物」ということになるんだろうと思います。もともと鉄道旅行は好きでしたが、乗りつぶしや、きっぷ、駅スタンプの収集が中心で、中学生になってから今までの30年、駅弁の掛け紙についても、気が付いたらそれなりにたまっていた、というのが真相です。それはともかく、今回はこの30周年を記念して、駅弁サイトを設立しました。
 しかし、細々とはいえ、曲がりなりにも30年、駅弁コレクターを続けていたわけなんですが、その割に中身がどうだったのかとメモしたり写真を撮ったりしたわけでもなく、ずるずると今の今まできてしまいました。(実際、サイト立ち上げの前月も画像すら撮っていない。)正直、今駅弁の掛け紙だけを眺めても、買ったり食べたりした記憶すら残っていないものも多数ありました。これは非常に残念です。特に、ここに展示しているのは今は廃業になってしまった駅弁も多いので、資料にすることが出来なかった自分の力不足を痛感しています。そんなわけで、関係の書物を参考にはしているものの、駅弁の説明がしっかり出来ていないので、このサイトをご覧になっている皆さんには本当に申し訳ないと思っています。


 
結局、駅弁ファンではあっても、マニアではなかったということなのでしょうね。それが証拠に、整理してみてはじめてわかったんですが、掛け紙の数を数えると少なく見積もっても1000枚以上はあるのに、種類にすると700いかない(2003年9月14日現在。しかし、それ以降は気合いを入れたので、年末には1160を超えました。)んです。つまり、気に入った駅弁があると、訪れるたびに何度も同じものを食べてしまい、他の種類や新作の駅弁収集にはこだわらなかったと言うことなんです。要するに、完全なリピータータイプ。しかも、完食するということなら同じ駅ではたいてい2つまでが限度で、一度にいくつも買うことはしないのです。腹が減らなきゃ次の駅に美味しそうなのがあっても買わないし・・・。ちょっと残念な気もしますが・・・。
 でも、体に染みついたそんな駅弁ファンとしてのスタンスが自分にはきっと合っているんだと思うことにします。まあ確かに、未収集の駅弁を常にチェックしていたり、買った駅弁の中身をいちいちメモしたり、写真に撮ったりしてから食べるのは私の性分には合いません。だって、その時パッと見て、食べたいと思ったから買ったんでしょう、腹減ってるから買ったんだし、待てないですよ。残すのは食えない駅弁の掛け紙と箸袋で十分。とまあ、こんな考えで今までやってきたということです。(でも、前述したとおりで、記録という意味では確実に後悔はありますよ。しかし、気が付くとまたメモしてないんです。今後は少し改めます)。そんなわけで、おそらく駅弁に対する質問などに答えるだけの知識はありませんが、自分なりの思い入れだけはありますので、どうかこのサイトで私の駅弁の旅の雰囲気を味わい、今後のご自分の旅に役立たせてさいね。
 
駅弁の定義は・・・まあ、人によっていろいろあるでしょうが、私は「ある特定の駅や鉄道車両内で販売されている(いた)弁当」、ということで考えています。というか、駅弁評論家になるつもりははないので、自分が駅弁だと思えばそれで認定。私鉄の駅弁も大好きです。
 駅弁大会は新宿の京王百貨店に中学2年生の頃に行って以来、多くはありませんが何度かは行ってます。東京、横浜、静岡、大阪、神戸などにも。旅先で、例えば郡山や小倉で駅弁大会に出くわしたこともありました。最近では地元のスーパーでも年に3回くらいはやってますしね。そこで買って食べたものも、今回の展示には含まれていますが、別に気にも留めません。その駅弁の地元で食べるのがいいのはもちろんわかってますが、駅弁大会でも駅弁の魅力は手軽に、かつ、それなりに味わえるという考え方をしています。但し、並んでまで買いたくないので、東京、横浜あたりのデパ系にはここしばらく行ってません。


私がこの駅弁サイトで目指すものは
…第一に、駅弁のよき時代への郷愁です。他の駅弁サイトをいくつか拝見しますと、過去の掛け紙展示はあっても、説明がほとんどありませんでしたので、自分も含め、昔食べた駅弁を思い出し、その時のことも思い出してもらえるように、駅弁関係の書籍を参考にしながら説明を加えるよう努力しました。要するに、ノスタルジア。過去を振り返る駅弁サイトとしての性格を目指していきます。
 第二に、衰退の一途をたどる全国の(特にローカル)駅弁屋さんに対する応援です。そのためには、駅弁に興味がない人達にも広く駅弁のことを知ってもらう必要があります。そこで、駅弁を様々な視点で捉えられるようなコンテンツをいくつか考えました。中でも、全国の有名駅弁のいくつかを家庭で作ってしまうという「駅弁レシピ」では、家で作った駅弁の弁当を職場や学校でも味わってもらい、駅弁に親しみを持ってもらおうとするためのイチオシ企画です。また、通信販売で取り寄せられる駅弁のリストや、全国の駅弁大会で目に触れやすいオススメ駅弁なども掲載しています。そしてこれらは、一般の人たちにも駅弁を身近に感じてもらわない以上、駅弁業界の明日はない、という考えに立っています。したがって、できれば駅弁屋さんとも仲良くなり、駅弁の人気回復に協力させて頂きたいと思っています。例えば早速、掛け紙のなかった地元の新所原駅「うなぎ弁当」には、私が掛け紙を提供させていただいております。必要あらば、顧客の立場でいくらでも駅弁界に提言する意志も持っています。要するに、駅弁への愛と未来を語る熱弁サイトとしての性格を目指していきます。
 また、第三に、現在の駅弁をどう考え、どのように紹介していくサイトにするかということですが、私はそれぞれの駅弁の味ランク付け、内容に関する丁寧な説明、値段の提示、駅構内の購入場所案内などについてはほとんど掲載していません。したがって、これらの情報については駅弁リンクに素晴らしい駅弁サイトを紹介しておりますので、そちらをご覧になって下さい。ただ、私も駅弁サイトを開いた以上、毎日安定したアクセスが得られるよう、今後も努力していくつもりです。今までは自分の掛け紙収集が第一で、このサイトも当初は「駅弁掛け紙の小窓」としてスタートしましたが、今後は掛け紙や自分が食べた駅弁だけにこだわるのではなく、未食の駅弁についても情報をある程度は掲載していく姿勢を示していきたいと考えるようになってきました。要するに、このサイトをご覧になる皆さまのニーズにもお応えできるよう、現在の駅弁についてわかりやすく紹介できるような駅弁の総合情報サイトを目指していきます。
 以上、これらの目標を達成するためには情報力がものを言います。育ち盛りの子どもが3人いる家庭や土日のない仕事があって、情報力においては他のサイトにはかなわないことを十分承知の上で、今後も過去や現在の駅弁や掛け紙の収集に努めていきたいと考えています。
                                            (2003年9月・12月に記す。)
 
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