くってげ只弁SL旅 〜その4・終〜

2009年11月1日、日本一紅葉が美しい路線と言われる只見線を「SL会津只見紅葉号」で旅しました。目的は10月31日〜11月3日のみに完全予約制で発売される「くってげ只弁」5種を賞味すること。会津若松出発から3時間半、列車は終着駅の只見に到着しました。

     

只見は山あいの駅。乗り換えの旧型気動車を待つ人々が佇むホームのすぐ後ろの山は赤や黄色に染まり、秋の深まりを間近に感じることができます。

     

それではさっそく駅弁を買いに行きましょう。他の駅のように駅構内で売られたのではなく、駅前広場のミニ物産展のテントに駅弁はありました。

      

今回の「くってげ只弁」シリーズで、「食べなさい」という意味の会津の方言「くってげ」には、「元気を出していってらっしゃい」という励ましの意味も込められているそうです。只見駅を除く他の駅弁4種は今後も1年間ぐらいはイベント列車運行の時などに継続販売するそうなので、今回4日間限りと言われるこの只見駅「ただみ四季彩々弁当」800円もぜひ「元気を出して」復活して欲しいものです。

     

「ただみ四季彩々弁当」の調製は「サンマート只見店」。4日間限り販売の今回は3日前までに只見町観光まちづくり協会0241−82−5250への予約が必要でした。「只見川の豊かさと四季の恵みを味わってください」と、しおりに書かれているように、会津で採れた山菜とシシ茸のおこわを中心に、素朴な田舎弁当に仕上がっています。

     

中でも只見で育った「ブス」な椎茸の肉詰めフライ、田子倉湖で釣ったワカサギの甘露煮、そしてそのワカサギの尾ひれの先にちょこっと写っている甘露色のものは豚バイカ(軟骨)の煮物。素朴ですが、とても美味しかったです。

     

参考までに「ただみ四季彩々弁当」亡き後は下の「幕の内弁当」を完全予約で購入することはできます。下は2009年11月8日、D-Rossoさんが只見駅で購入した「幕の内弁当」500円。調製は「サンマート只見店」。貴重な画像どうもありがとうございました。以下はコメントです。

     

「こちらは只見駅で予約購入した、11月3日以降販売された「普通の幕の内」です。 上ちゃんから情報をいただいてはいたのですが、どうしても気になって・・・(^^;)  只弁「ただみ四季彩々弁当」の掛紙とは異なり、只見線の路線図が掛けてありました。 さて、気になるその中身は・・・上ちゃんの情報通りのコンビニ弁当でした(爆)。「もしかしたら調製元が謙遜して、実際はちゃんと駅弁の体裁を整えた幕の内なのでは・・・」と淡い期待を抱いていたのですが(苦笑)。しかし、500円と言うお値段にしてはお料理の種類も豊富でお味もなかなか、ボリュームもたっぷりなので別な意味でおススメは出来ますね。ただ、掛紙(?)にもあるとおり「冬場は受付できないことがある」とのことですので、新緑や紅葉の頃はともかく冬場の購入は考えない方がいいかもしれません。」

     

さて、ここでC12形蒸気機関車とはお別れになります。このC11325は終戦直後の昭和21年に日本車輌製造熱田工場で製造され、最初は茅ヶ崎区配置。相模線などで活躍した後、昭和42年に米沢区に転属。左沢線などで活躍したのを最後に昭和47年引退。新潟県水原町立水原中学校内で静態保存されていたのが平成8年に真岡市の所有となり、平成9〜10年、JR大宮工場での復元整備を経て、以後は真岡鐵道の目玉SLとして活躍しています。

      

最近では只見線をはじめ石巻線など、東北を中心に各地のイベント列車牽引のために配給され、蒸気機関車を懐かしむ世代にはもちろん、知らない世代にも親しまれているそうです。

      

SLに別れを告げ、只見駅からは懐かしのキハ58、キハ28、キハ52の3両編成「只見紅葉号」に乗り換えました。

      

さらに只見川を遡っていきます。しばし日本一の紅葉車窓でお楽しみ下さい。

     
     
     

下は只見線の美しい車窓風景として名高い田子倉湖です。田子倉駅には停車しない列車ですのでほんの30秒くらいしか見えず、撮影には苦労しました。

     

大白川駅に着きました。以下の4枚を見比べて欲しいのですが駅弁が写っているのは2009年11月1日に私が写したもの、雪景色のものはそれから2日後の2009年11月3日、はやしさんがほぼ同じ場所で同じ時間に撮影したものです。

      

はやしさん、貴重な画像どうもありがとうございました。この日は紅葉見物が雪見になってしまったようです。私も3日は秋田から弘前を経て青森駅のホームに至るまで吹雪を経験していました。

      

イベント列車嫌いの私ですが、この「SL会津只見紅葉号」だけは新緑の時期、そして紅葉の時期に毎回でも乗ってみたいと心からそう思いました。もちろんお気に入りの「くってげ只弁」を食べながら。

     

紅葉狩りが車窓で楽しめる日本一の紅葉列車で旅した「くってげ只弁SL旅」。最後までお付き合い下さり、どうもありがとうございました。


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