四国・夏の駅弁旅〜その3〜

2011年8月27日から30日まで、青い国・四国を旅しました。川之江駅の名物駅弁と言えば「いなり寿し」。小粒でジューシーな稲荷を求めて川之江駅に向かいます。事前に調製元の大平食堂の電話が不通となって予約ができなくなったと聞き、午前中に行かねばと思い、降り立ってはみたものの。。。

      

2011年8月29日、宿泊していた高松から特急で出発して、朝の9時台に着いてしまったので、駅前のお店はまだ開店していませんでした。仕方なく暫くは佇んでいましたが、予め余裕を持って計画を立てていたので、のんびりと待つことにしました。するとタイミング良く勝手口が開いて店員さんが出てきたので、すかさず「駅弁のいなり寿しを作って欲しいのですが」と聞いてみます。

     

しかし、店員さん曰く、1ヶ月ほど前から「きつね」が入荷しなくなり、現在はお休みしているので「いなり寿し」は作れないとのこと。しかも、いつ再開するかもわからないということでした。また、電話も現在は使用していないとの回答でした。その理由を聞きたかったですが、それ以上突っ込んでは聞けないと思い、作れるお弁当を聞くと、「幕の内弁当ならばすでに作ってあります。」とのことでしたので、今回はそれを購入することで良しとします。というわけで、下は2011年8月29日、川之江駅前の大平食堂で購入した「幕の内弁当」530円。

     

この「幕の内弁当」には掛け紙もなく、駅弁だった頃の面影は薄いと言わざるを得ません。それでも懐かしい味を求めて賞味したくなりました。川之江駅の待合室でいただきます。

     

手作りの玉子焼きや鯖の塩焼き、牛肉の甘辛煮、そして駅弁には定番の肉団子に往年の駅弁らしさを感じつつも、ちょっと寂しい気持ちになりました。もしかすると川之江駅弁はこのまま消えていくのではないか、そう感じたのも事実です。

     

ここで少し、「いなり寿し」の思い出に浸ってみます。下は2006年2月12日、川之江駅で事前予約して購入した「いなり寿し」。530円。

     

予想通り「いなり寿し」は絶品でした。味が染み込んだおあげの中に「ふわふわ」っていう形容がぴったりのゴマ入り酢飯が控えめに入っています。一口サイズなので、いくらでも食べられそう。子どもにも受けそうです。

     

この時は特急しおかぜの乗車デッキで予約したものを受け取りました。しかし、これ以降、JR四国での特急車内販売が廃止となり、「いなり寿し」の需要はどんどん減っていったのだろうと予想できます。

     

下は2008年6月5日、はやしさんが購入した「いなり寿し」。貴重な画像どうもありがとうございました。容器が変わったようです。

      

下は2004年1月11日、aqualissさんが購入した「いなり寿し」。携帯画像です。貴重な画像どうもありがとうございました。この川之江駅ではこの「いなり寿し」と「いりこめし」とを2つ頼みたかったが、後者はないと言われたので、この「いなり寿し」のみ手に入れたとのこと。以下はaqualissさんのコメントです。

           

駅弁探訪を目的とした冬の18きっぷ旅行で入手。事前にアドバイスをもらい電話番号を手に入れ、時刻表とにらめっこして寝床をフェリーに決定!で、2日目の四国上陸。宇和島は、行って来いの列車乗換(キハ32→キハ185-3000番台 普通格下げ車)の5分間で駅のキオスクから。元特急車で食すほかほかの駅弁、しかも朝幕!前日深夜にフェリー内で幕の内食べていてまだ入るとは、米の力恐るべし…川之江は、『しおかぜ』でのワープの際に駅ホームにて。いなり寿司って奥が深いんですね。でも不思議といなり寿司駅弁って入手し難いことが多い…。

         

ということで、それまでは何とか買えていたにもかかわらず、2011年8月29日には買えくなってしまっていた「いなり寿し」。今後の復活はあるのか、ちょっとわかりません。それどころか、下の画像にある「幕の内弁当」さえも買えなくなってしまうのではないかという危機感が募ります。

     

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