明治21(1888)年7月1日、東華軒の創業者である飯沼ヒデさんが国府津駅で売り出した東海道線初の駅弁です。握飯2つにタクアン2つという素朴な弁当でした。

「東華軒100周年記念誌」によると、飯沼ヒデさんは恋をし、ひの相手は鉄道工夫であって、鉄道が開通してしまえばこの土地を去っていく身だったそうです。そこでヒデは男を引き留めるためにはお金が必要だと考え、竹の皮に包んだお弁当を売ることを思いついたということです。

つまり、東海道線はじめての駅弁は、飯沼ヒデさんの恋がもたらしたのです。

定価は5銭。当時は米1升が10銭の時代であり、汽車に乗る上流人向きの価格だったということです。

なお、左の画像は2枚とも東華軒さんからのご提供によるもので、が明治21年当時の駅弁を再現したものです。

駅弁ノスタルジア戦前に戻る

駅弁の歴史に戻る

関東の駅弁に戻る