王寺駅弁に対するaqualissさんの思い出も語ってもらうことができました。
「あれは大学の帰りにきっぷを買うために隣駅の王寺(当時の住処は三郷駅徒歩10分)に行ったときのこと、1番ホームにあった(改札からの階段右、マクドと喫茶店の間)うどん屋にあまり見たことない弁当が。しかもボリュームあって500円!ちょうど小腹が空いていたので入手。何か雰囲気が好きだった高田駅に向かい1番ホームで食らう。煮物と卵焼きに感涙!田舎のばあちゃんが作ってくれたものとよく似た味だった…(T_T)その後家で田舎が恋しくなったのは言うまでもありません。ちなみに、現地に住む大学時代の友人の話によると、現在は駅北のショッピングモール(大阪側)1階のラーメン屋と2,3番ホームでのキオスク業務とのこと。」
上は1974年9月23日、大阪のスエヒロさんが購入。当時はまだ300円の時代でした。そして下はこの駅で売られていた「ゆで玉子」の掛け紙です。
aqualissさんご厚意で所有の掛け紙のカラーコピーをいただき、掲載しています。aqualissさん、貴重なものをどうもありがとうございます。おかずとごはんとを分けてあるタイプで、昔の駅弁の形式を踏襲していたと思われます。中身は、「なら人間」さんのご報告によると、かまぼこ、玉子焼き、焼き魚(さわら?)、豆、佃煮等ということです。少なくとも平成11年3月31日までは販売していたそうです。1番ホームにだるま軒の売店と立ち食いうどん屋さんがあった(現在は駅舎改良の為なくなりました)そうです。
また、「浪速の某」さんの思い出として次のように掲示板で語って下さいました。「ここのだるま軒の駅弁は、私がこよなく愛する“戦前スタイル”の「御弁当」駅弁でした。ただ残念なことに実際に購入したのは1回だけです。売店の店頭に駅弁の案内がありましたが、そこには「御飯」のみ陳列してあり、購入の旨を告げると『そこの御飯とって』と言われ、店内から出してきた菜折と2段に袋に入れ“ちゃんと駅弁にして”手渡してくれました。(夏だったからでしょうか。)折は正方形、菜折・飯折とも蓋も底もすべて経木製で、古風な印刷や意匠の掛紙がそれぞれに掛けられ、内容は紅白まんじゅうの紙折にみられるような赤枠のある紙が敷かれ、惣菜は駅弁三種の神器+αの内容、とくにかまぼこは「焼蒲鉾」であり、玉子焼など、すべてに“手作り”のぬくもりが感じられ、小さいながらも、体裁は「昔の割烹の仕出し折」のような雰囲気の、現代には貴重な駅弁でした。いつまでもあって欲しかった駅弁でした。」