関西ほんわか駅弁旅 〜その3〜

2007年3月29日、関西で話題の駅弁を求めて新幹線に乗り、米原、相生を経由して姫路までやってきました。ここは明治22年、初めて幕の内弁当の駅弁を発売したと言われる駅です。

   

在来線ホームに移動すると、ラッキーなことに駅弁の立売さんにお会いしました。姫路駅では鉄道イベントなどがあると、昔懐かしい立売が登場し、「明治22年復刻版の幕の内辨當」が売られることがあります。この日は某テレビ番組の撮影が入っていたため、この貴重な光景を目の当たりにすることができました。こういう駅弁の立売は「ほんわか」とした旅の雰囲気を感じさせてくれるのでとてもいいですね。調製元は「まねき」0792-24-0251。

   

さっそく明治22年復刻版の幕の内辨當をゲット。1050円。本当は姫路城が間近に見える場所で撮影したかったのですが、新幹線ホームから見える姫路城はあまりに小さすぎて良いポイントがありません。そんなとき、階段の途中に姫路城の大きなポスター写真が。。。これで姫路を旅している雰囲気が少しだけ表現できました。

   

新幹線の車内で弁当を紐解きます。私は予てより復刻版でもいいから明治時代の幕の内駅弁を賞味してみたかったため、待ちに待った瞬間でした。経木折の弁当箱はおかずとごはんが分かれた2段重ね。これはいわゆる「上等弁当」ということになります。

   

おかずは鯛の塩焼き、伊達巻き、焼き蒲鉾、玉子焼き、大豆昆布佃煮、ごぼう、蕗、百合根、竹の子、人参、そら豆、きんとん、奈良漬け梅干し。現代にあってはとても地味な和風おかずですが、当時としてはご馳走だったわけです。おふくろの味というか、ほんわかした雰囲気の、とてもほっとできる内容でした。但し、ごはんも含めて量的なボリュームはあります。

         

ところで、上の画像資料のように、戦前の昭和時代はおかずの折り箱に接続金具が付いており、ごはん折に差し込んで接続させて食べたと言うことです。今回の復刻駅弁は残念ながら明治時代ですから(当然のことながら)このような金具は付いておりませんでしたが、いつか一度このようにして食べてみたいと思いました。このようにする必要性をあまり感じていないのも事実ですが、こうして食べると心がほんわかとしてきそうです。


下は2006年3月26日、砂丘の白兎さんのお友達が鉄道イベントで購入した「明治22年復刻版の幕の内辨當」。以下はコメントです。

    

「JR山陽線の高架切り替えを記念してこの日50個だけ限定発売された復刻版「幕の内辨當」です。「本日、山陽本線部分が高架になった姫路ですが、見に行ってきましたよ〜。するとやはりありました、記念弁当。まねき食品さんではイベント時にはお馴染みの、元祖幕の内。昼過ぎでしたが、残り1つをホーム売店にてゲットしました。その記念弁当(元祖幕の内)の中身です。ちなみに¥1050でした。ご飯・焼赤松鯛・きんとん・伊達巻・玉子焼・焼かまぼこ・昆布豆佃煮・煮物(筍・人参・そら豆・ゆりね等)・奈良漬・梅干。」とコメントしてくださいました。

   

さて、私は姫路駅で通常売られている駅弁のことも気になります。上の画像はこの日、在来線コンコースにあった売店の様子ですが、特に中段左から3番目に見えている「一石二鳥」という駅弁は新発売のようでした。ここはひとつ買っておきたいところですが、この復刻版「幕の内辨當」のあまりのボリュームに、さすがに食べきれないという予感がしたため、今回は購入は断念し、次に期待しようと考えました。楽しみは次回の訪問に残しておくというのも、先を急がない、のんびりほんわかとした駅弁旅の面白さのひとつです。


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