下は2010年6月19日、箱根湯本駅「箱根の市」で購入した「箱根ロープウェイ全線開通50周年特製記念ランチBOX」750円。あじ彩の調製です。

     

全長4キロという世界有数の長さを誇る箱根ロープウェイは早雲山〜桃源台の全線が開通したのが1960年9月7日。2010年9月7日には全通50周年を迎えます。これを記念して2010年4月24日〜2011年3月31日までの期間限定で「箱根ロープウェイ全線開通50周年特製記念ランチBOX」が売り出されました。箱根湯本駅ではこんな感じで売られていました。

     

考えてみると兵庫県の摩耶ケーブルで駅弁が売られた実績はありますが、ロープウェイはあったのでしょうか。。。販売駅はロープウェイとは直接関係ない箱根湯本駅(駅構内売店「箱根の市」9時〜販売開始)の他に、箱根ロープウェイの起点である早雲山駅(駅売店・10時〜販売開始)、そして中間駅の大涌谷駅(駅売店・10時〜販売開始)でも販売されています。下は早雲山駅を出発する箱根ロープウェイ。

     

箱根湯本駅を訪れて帰宅した後、思い直して早雲山駅の売店を夕方に覗いてみましたが、この日はすでに売り切れていました。せっかくの早雲山駅弁ですから、近いうちにこの売店で購入してみたいです。(なお、6月下旬から7月上旬にかけて早雲山駅を3回も訪れましたが、販売実績はあるのかないのか不明です。6月26日昼過ぎにはポスターはあったものの、店員から売り切れだと言われ、7月3日の10時には多客時の7月末まで売らないと店員に言われ、ポスターも剥がされていました)。

     

左下は早雲山駅。右下は早雲山駅から見える箱根の大文字焼きです。早雲山駅から箱根登山鉄道の強羅駅まではケープルカーでつながっています。

      

せっかくですから大涌谷駅へ行ってみましょう。左下は硫黄の匂いに包まれる大涌谷。噴煙も出ています。右下が大涌谷駅です。

      

箱根ロープウェイは現在スイスCWA製のゴンドラを使用し、これは2本のロープでぶら下がったゴンドラが循環する複式単線自動循環式と言われるものです。もちろん日本初の導入。この新型車両化が功を奏し、時間短縮と輸送量の増加に成功して、2008年度には年間乗車人員が200万人を超え、ギネスのゴンドラ・リフト部門で世界一に認定されました。翌2009年度にはさらに乗車人員が5万人増え、206万人を超えて世界記録を更新しています。

     

ロープウェイの運行は7月末までは17時15分が最終。1分間隔での運転です。左下は夕闇迫る終点の桃源台駅。ここからは右下の画像のように、元箱根まで芦ノ湖の海賊船が運航されています。

      

さて、駅弁の中身を見てみましょう。メインは野菜たっぷり豆腐ハンバーグサンドです。とってもヘルシーで、女性向きでしょうか。煮玉子は大涌谷の地熱ゆで玉子をイメージしているのでしょう。箱根山麓豚のボロネーゼパスタには隠し味として小田原産の梅干しが使用されています。

    

箱根近郊野菜を用いた自家製ピクルスも、ビネガーがしっかり利いていて美味しいです。また、駅弁の容器にも気を遣っており、環境を意識した牛乳パックと同じ素材のエコBOXとなっています。

    

掛け紙は開業当初のロープウェイ(右上)と現在のロープウェイ、さらに富士山をあしらった、やはり女性をターゲットにしたようなピンク色となっていますね。

    

なお、昔のロープウェイ車両は姥子駅前に保存展示されています。

    

下の2枚は両方とも元箱根の風景。左下は箱根神社の大鳥居。右下は元箱根港と海賊船。新宿や小田原からロマンスカーで箱根湯本に着いたら登山電車に乗り換えて強羅へ。さらにケーブルカー、箱根ロープウェイ、海賊船と乗り継いで、最後はバスで三島や熱海まで下れば、それは立山・黒部にも負けない立派なアルペンルートと言えます。

     

私と同じ「50年」をこの2010年夏に迎える箱根ロープウェイ。地元民として何回も乗り、また見てきたという馴染み深いロープウェイでもあります。ですから、この日本初のロープウェイ駅弁が2011年3月31日までの「祝50周年」期間限定でしかないのは少し寂しいです。ぜひ箱根でいただくお洒落なランチの定番商品として、これからもずっと売り続けてもらいたいものです。

    

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