四国旅・駅弁選手権2012〜その1〜
2012年10月5日から7日まで四国を旅しました。JR四国「四国のランキング」が3回目の今回から「四国の駅弁選手権2012」と名称を変え、10月からスタート。その1ヶ月前に四国を訪れていたレポートも併せて紹介します。まずは四国への玄関、岡山駅から。
上と下は2012年10月5日、岡山駅前三好野会館で購入した「磯めし」1000円。2012年9月1日に赤穂線全線開通50周年をを迎え、その記念駅弁ということです。上の画像は赤穂線ではなく、宇野線ですが、どちらも瀬戸内海に面しているので「磯めし」のイメージには似合っているかなと。そして宇野線の終着駅、宇野駅前にある宇高航路、国道フェリー「たかまつ丸」です。
なぜ国道フェリーなのか、それは2010年3月、四国フェリーとあわせて撤退するという報道がなされ、今は亡き国鉄時代の宇高連絡船の雰囲気を味わおうと、私も
レポートしました。幸いにも、その時は廃止が撤回され、存続しました。しかし、将来的に見ても瀬戸大橋を通る高速道路には敵わないと判断し、2012年10月17日をもって、今度は国道フェリーが運航休止することを決定したからです。また、目の前の競争相手がいなくなる四国フェリーも運賃を大幅値上げ。でも、残念ながらこちらも先は見えているかなという印象です。とりあえず、下は国道フェリー運航休止のお知らせ。
左下は宇野駅の駅舎と。右下は国道フェリー側から見た四国フェリーの船。昔は宇野駅でもこの駅弁が売られていたはずです。
下は40年前に売られていたという「瀬戸の磯めし」。1972年10月1日。たまたま当時の掛け紙を持っていました。タコやエビ、貝の絵が描いてあるということは、これらがおかずとして入っていたと言うことだと思います。この年の3月15日に「ひかりは西へ」のキャッチフレーズのもと、山陽新幹線が岡山駅まで開通しました。
ところで余談ですが、瀬戸内、特に岡山名物の海の幸というと「ままかり」もあります。下は2004年3月7日、ジャスコ富士宮店の駅弁大会で購入。10p足らずの鰯に似た小魚「ままかり」ですが、食べ始めるとあまりのうまさに御飯が進み、自分の家の御飯が底をつくそうで、仕方がないので隣の家に飯(まま)を借りにいったところから「ままかり」と呼ぶようになったということです。上にかぶせてある大根の酢漬けとの相性がよろしいです。ちなみに「瀬戸の磯めし」には入っていなかったようですが、岡山駅弁の看板商品「祭ずし」には現在でも入っています。
閑話休題。話を2012年に戻し、「磯めし」はどうしても瀬戸内ばかりに目がいってしまうので、岡山の駅弁ということを思い出すために、敢えて岡山駅ではなく、下は岡山らしさを感じさせる市電とのツーショット。場所は岡山電軌の終着駅、東山駅です。
さて、ここまで中身も見せずに引っ張って来ましたが、そろそろ内容を。1970年代に発売していた懐かしの「瀬戸の磯めし」をできる限り再現したというこの駅弁には、海老、穴子、鰆、たこ、帆立などが入り、磯の香りで満ちています。
下の画像で右下に見えるもの。最初、鯛のほぐしかなと思っていたものは、鰆(さわら)でした。鯛よりもコクがあってしっとりもし、美味しいと思いました。さらに、
鰆の白醤油焼きも入っており、西日本らしさを感じさせます。アサリだと思っていたものは「も貝煮」。
さらに、刻み穴子、いいだこ煮、海老煮、帆立の照り焼き、ひじき煮、刻み海苔。ご飯はそんなに多くなく、女性や子どもでも全部食べられそう。この味飯には鯛出汁が入っているのだそうです。全体として非常に美味しく、1000円なら大満足でき、これはオススメ駅弁です。期間限定の記念弁当と言わず、定番商品化してほしいと思います。
上の画像は宇野から瀬戸内海を坂出方面に見たアングル。この海に駅弁の食材が詰まっています。そして、奥の方に小さく写っているのは瀬戸大橋。この瀬戸大橋こそ、良くも悪しくも四国へのアクセスの大きな節目となり、宇野や宇高航路なども含めた四国や岡山の歴史を劇的に変えた橋です。さあ、いよいよ四国に渡ります。
中国の駅弁リストに戻る トップページに戻る
さらにこの旅を続ける