中国山地縦断駅弁旅 〜その3〜

2007年夏、中国山地に囲まれた新見駅で駅弁を買うのを楽しみにしていました。それは名物駅弁であった「たきこみ弁当」が復活すると聞いたからです。その朗報は旅立つ10日前。「特急やくも」の車内販売で売られていたということでした。そこで、調製元の大阪屋さんに問い合わせ、しっかりと予約して当日に臨みました。

    

その前に、以前の状況をまとめてみます。2003年10月21日に伺った段階では、新見駅の大阪屋さんでは改札口の売店と一部の「特急やくも」車内販売で「幕の内弁当」だけを販売しているという状況でした。「肉寿司」や「たきこみ弁当」などの特殊弁当も以前はあったのですが、手間がかかり、需要が少ないという理由で調製を中止していました。

     

「肉寿し」がありし頃はワイン仕込みで麹醤油を使用していたそうです。また、 「たきこみ弁当」は備前米に餅米を混ぜ、鶏肉や椎茸、蓮根などと炊きあげた駅弁で、御飯の上には錦糸卵が一面に敷かれていました。

下は2004年10月8日、砂丘の白兎さんが入手した「味の肉寿司」の画像。当時、砂丘の白兎さんは以下のようにコメントしていました。

「今は無き、新見の駅弁の一つ。駅弁屋さんの御厚意により、写真を入手。それを携帯のカメラで撮ったもの。駅弁大会で実演販売してくれぇ〜\(ToT)/」

         

そして、常識的に考えれば、これらの駅弁はそのまま過去帳入りするのだろうと思われたわけです。(下は特急「やくも」から見た車窓風景です。)

    

ところが、嬉しいことに、それから3年以上が過ぎた下は2007年7月18日、「特急やくも」の車内販売で、はやしさんが「たきこみ弁当」を購入したというご報告がありました。貴重な画像どうもありがとうございました。以下はその時のコメントです。

「新見駅弁の大阪屋さんから懐かしいあの、たきこみ弁当が復活致しました。 一部のやくも号に数個ずつ積込み車内販売されています。駅、調製所での受取では事前に予約が必要です。 やくもの車販にて購入。早期にJR時刻表に表記して欲しいところです。」

      

というわけで、2007年8月2日のその時が来ました。下は「特急やくも18号」の車内販売から購入した復活「たきこみ弁当」1100円。「伯備線のお弁当屋 大阪屋」 0867−72−0218。

    

大阪屋さんに予約の段階で聞いたところ、2007年になってから復活したそうです。カモ肉や海老天ぷらなどのおかずはさることながら、たきこみごはんが本当に美味しくて大感激。掛け紙には「むかし、むかし・・・ふる里の味、たきこみ弁当の大好きな鬼がおりました。桃太郎は、きび団子と交換してくれるようにたのみましたが、鬼は全部たいらげてしまいましたとさ・・・めでたし・・・めでたし・・・」と書かれていました。そのお伽噺は冗談だとしても、それぐらい美味しいというのには納得できました。

    

おかず一つ一つが丁寧な作りで、誠実さを感じます。素朴な味わいにホッとしてしまう、そんな駅弁。「ふるさとの味」と掛け紙に書いてある通りの、自信を持っておすすめできる逸品です。

    

車内販売では岡山の祭ずし、幕の内夢二、米子の吾左衛門寿司なども買えますが、新見駅「たきこみ弁当」は事前予約が無難です。ちなみに「やくも18号」への新見駅「たきこみ弁当」積み込みは通常ないようです。

    

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