天竜・浜名の駅弁旅
〜その1〜
2009年9月から天竜浜名湖鉄道の三ヶ日駅で駅弁が販売されています。土日限定ではありますが、奥浜名湖の食材にこだわって作られている逸品。2009年10月7日には地元の静岡新聞にも掲載され、そこで初めて知った私は10月17日、「三ヶ日の駅弁 奥浜名湖づくし」を予約して訪問しました。
2009年10月17日、天竜浜名湖鉄道三ヶ日駅構内で営業するカフェ「グラニーズ」053−525−0830で事前予約して購入した「三ヶ日の駅弁 奥浜名湖づくし」980円。下は三ヶ日駅の駅舎とそこに併設された喫茶「グラニーズ」の様子です。
店内ではこんな感じで売られています。到着時間を告げるとそれに合わせて作るので、出来立てが食べられます。駅弁は午前11時頃から営業の終了する午後5時前までに受け取ることになります。列車名を告げれば乗車口での受け渡しも可能なようです。
訪問した日はあいにくの雨模様でしたが、それでも入り組んだ形をしている浜名湖の奥、通称「奥浜名湖(猪鼻湖)」の対岸まで見渡すことができました。
もともと「引佐郡(いなさぐん)」だった三ヶ日町は、平成の大合併で浜松市となりました。三ヶ日と言えば「青島みかん」が有名です。
天竜浜名湖鉄道の隠れ名物はユニークな形をしたトイレです。左下は東都築駅前のトイレ、右下は奥浜名湖駅近くの国道沿いにあるトイレ。いずれも三ヶ日みかんの形をしています。
下の画像で、駅舎がパン屋になっている都築駅の横には保育園があり、トイレは「ぞうさん」になっていました。
駅舎がそのまま他の施設になっている駅も天竜浜名湖鉄道には多くあります。左下は知波田駅。なんと歯科医院になっています。右下は浜名湖佐久米駅。食堂が併設されていますが、トイレもユニークで、乳牛のようです。
さて、それでは出来立ての「三ヶ日の駅弁 奥浜名湖づくし」をいただいてみましょう。「天竜浜名湖鉄道」が「駅弁」と承認していることを示す掛け紙です。お手ふき、お品書きが付いています。
中を開けてみると、浜名湖で釣ったというハゼの天ぷら、手長エビの唐揚げ、産みたて卵で作ったう巻き。浜名湖名産の鰻の肝のつくだ煮、新生姜の蜂蜜漬け、三ケ日産の旬野菜の煮物、三ケ日ポークのもち米シューマイなどが詰め込まれています。
ご飯は無農薬の黒米炊き込みご飯。三ヶ日みかんで作ったシフォンケーキはほのかに甘酸っぱさが香ります。銀杏、南瓜は旬。季節によってメニューは多少変更になるものと思われます。三方原台地のジャガイモは素揚げのようです。
なんと、ご飯を食べていたら中からもう1枚、ハゼの天ぷらが出てきました。うな重の特上のような演出です。
店主は約10年ほど前に東京から移り住み、2009年2月に三ヶ日駅のカフェを開店させ、自然に優しい手作りケーキなどを提供しつつ、奥浜名湖地域の自然と食材の豊かさを広く伝えようと、駅弁開発を決心したとのことです。
全品手作りなため、前日までの予約で暫くは販売するようです。原則として土日限定の貴重な駅弁を手に、素晴らしい眺望が魅力の天竜浜名湖鉄道に揺られながら、この駅弁を賞味する旅はいかがでしょうか。
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