信越ETC割引どら弁旅〜その1〜

2009年3月28日から全国の高速道路で普通乗用車の休日通行料金が1回につき上限1000円という特別割引(期間は2年間)が施行されました。その恩恵を受けようと、GW最終日の2009年5月6日、昔懐かしい大糸線のキハ52に乗車すべく、糸魚川まで往復800qの日帰り旅行しました。その道すがらネクスコ東日本「どら弁当」などをゲットしつつ。。。

朝5時前に自宅を出発し、東富士五湖周遊道路の須走ICから中央高速富士吉田線、中央高速、長野道、上信越道を経由して、途中休憩をはさみながら北陸道の糸魚川ICまで走り、糸魚川駅に到着したのは午前10時頃でした。高速だけの走行距離352.3q、通常料金8140円のところ、1520円(うち520円は東富士五湖周遊道路の割引料金)で行けました。地質学で言う「糸魚川・静岡構造線」を一気に駆け抜けてしまったのです。しかも格安で。素晴らしい。

    

2009年5月6日、糸魚川駅キヨスクで購入した「白馬弁当」1100円。上の画像の女性は「奴奈川姫(ヌナカワヒメ)」。駅前の「ヒスイロード」に像がありました。手に持っているのは翡翠(ヒスイ)の玉でしょうか。糸魚川は昔からヒスイの産地として知られ、出雲から大国主命(オオクニヌシノミコト)まで呼び寄せてしまうのですからすごいですね。余談ですが、隣の長野県にある諏訪大社の祭神は建御名方神(タケミナカタノミコト)で、大国主命の息子です。ならばその母が奴奈川姫という説も、あるとかないとか。。。

    

奴奈川姫像の横にはヒスイの原石(下の画像)もありました。駅前から続く「ヒスイロード」には勾玉モニュメントなどもあり、楽しく散策できます。車を駅横の「ヒスイ王国」駐車場(駐車料金30分50円)に置き、しばし鉄道の旅を。

    

この日、まずもって駅弁「白馬弁当」を購入したのは、単純に白馬方面へ行くからです。内容は幕の内弁当。実に4半世紀ぶり、大糸北線の旅の始まりです。乗る車両はキハ52。2009年5月現在、昭和の国鉄時代に生まれたキハ20系の中でJRに現役列車として走っている唯一のディーゼルカーなのです。今や糸魚川にたった3両しか残されていません。

    

その3両を糸魚川駅ですべて撮影できました。乗る車両は旧省線一般色キハ52-125、旧国鉄首都圏色キハ52-156の2連。旧国鉄一般色キハ52-115は赤煉瓦車庫の横で次の出番を待っていました。左下の画像は3、4番線ホームにあった大糸線全通50周年記念のパネルを接写したものです。

     

左下は南小谷までの往路に乗車した旧国鉄首都圏色キハ52-156。右下は復路に乗車した旧省線一般色キハ52-125。いずれも「白馬弁当」とのツーショットです。

     

ボックスを占領できていますので、車内のシートの上に「白馬弁当」を置いてみました。

    

中身を見てみましょう。メンチカツ、肉団子、焼き鮭、がんも、えび、山菜、野菜の煮物、蒲鉾、玉子焼き、漬物というシンプルなもの。しかし、これがいいのです。私がまだ若かった頃、昭和の駅弁は幕の内が主流でした。車窓風景を見ながら旅情に浸るにはもってこいの駅弁です。

    

参考までに、下は2005年6月19日、砂丘の白兎さんが入手した糸魚川駅「白馬弁当」。この時は1000円でした。

            


揚げ物、串物、野菜の煮物、魚の焼き物、そして練り物、漬け物と、内容的にもバランスの取れた幕の内弁当です。内容的には2009年5月6日に購入時とほとんど同じです。

            

2009年5月6日午前10時43分、糸魚川駅を出発です。さすがにキハ20形のエンジンが2個付いているだけあって、音が迫力あります。運良く車内は空いていて、楽々とボックスを占領することができました。下は車内の様子です。

     

最初は田園地帯を走り、白馬山系の山々が遠くに見えます。沿線にはこの列車を撮影している人もちらほらと見えました。

    

川沿いを谷を縫うようにして走ります。「白馬弁当」を車内で食べてしまったので駅弁が異なっているのはお許しを。(因みに、昭和の糸魚川駅名作駅弁「えび釜めし」です。)トンネルを幾つも抜け、鉄橋を幾つも越えて、車窓はだんだんと山が深くなっていきます。

     

南小谷駅に到着しました。ここから折り返します。今度は座る車両を換えて旧省線一般色キハ52-125にしました。下の画像ではさらに駅弁が変わっていますがお許しを。(山あいにふさわしく「松茸釜めし」にしてみました。)キハ52の背後に特急「あずさ」が見えます。

    

再び車内の様子。今日のキハ52はすきま風がスゴイしエンジン音は半端じゃないし、他のお客さん達も驚いていましたが、たっぷり2時間乗れて本当に良かったです。昨春(2008年)の島原ではあと一歩でフラレたし、昨夏(2008年)の高知でもちょっとしか昭和の国鉄気動車(名車)に乗れなかったので、やっと思いが果たせました。

     

再び糸魚川駅に帰ってきました。次の出番は旧国鉄一般色キハ52-115。この色が一番馴染み深いので、とても乗りたかったのですが、さらに2時間の往復は厳しく、もう帰る時間となってしまいました。名残惜しいのですが、仕方ありません。

    

以下はサービスショットです。私は撮り鉄ではありませんので、どうしても駅弁を入れてしまいますね。

     

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