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※その他、京釜線だけでなく、京義線、湖南線、京元線、咸鏡線の路線案内の他、朝鮮の鉄道路線図および航路図を紹介しています。 また、主要地の旅館、関釜連絡船、朝鮮線、私設鉄道、自動車、主要駅間料金表、撮影禁止区間告知、遊覧や産業視察などの朝鮮視察旅程案、税関検査、直営ホテルなどの案内が詳しく書かれていました。


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構内食堂

京城駅構内には直営の食堂がある。その他大邱、大田両駅階上には指定営業者の経営する食堂がある。

急行列車

釜山奉天間は一日一回急行列車を運転している。本列車には食堂及び一、二、三等寝台車が連結してある。本列車に乗車の方は乗車券以外別に「急行列車券」を要する。

直通列車

釜山奉天間には急行列車以外に朝夕二回直通旅客列車がある。本列車には昼間は食堂車、夜間は寝台の設備がある。本列車には急行料金を要しない。

食堂料金

洋食 朝 八十五銭
    昼 一円五十銭
    夕 一円五十銭

和食 朝 八十銭
    昼 一円二十銭
    夕 一円二十銭

 重詰和食は六十銭



京釜線…釜山から京城へ

関釜連絡船の横付けになる釜山桟橋には奉天行の汽車が待っている。四尺八寸半の広軌鉄道、大きい客車、ふんわりした座席、乗れば十時間で京城へ、二十二時間で安東へ、さらに六時間で奉天駅に着く。
汽車桟橋を発し、釜山市街を左に見て進む、釜山鎮の右手田圃の中に残る石垣は文禄の役小西行長の古戦場。一度山間に入り出ずれば左に洛東江流る、その右岸に亀浦駅がある。任那日本府の故地大駕洛の首都金海邑へは江を渡りて行く。・・・・


朝鮮総督府が発行した大正十五年版の「朝鮮旅行案内」です。
冒頭の部分は次の通り。

朝鮮へ

「船出せし博多はいづこ対馬には知らぬ新羅の山ぞ見えける」

昔内地朝鮮間の交通は、博多湾から壱岐を経て対馬に渡り、そこから朝鮮の山を目標に漕ぎ寄せたものらしい。玄海の荒波を乗り切るに、船霊様のお加護を唯一の頼りとしたのも無理からぬこと、幸せられた凪の海路にさえ二日を要したという。
いま朝鮮海峡は三千六百トンの連絡船で越す、朝陽赤間の社頭に高き頃下関を発せば、その日の夕凪頃には釜山の港に着く…航路時間僅かに八時間…しかも毎朝夕二回の定期便がある。朝鮮を遠いところと思ったのは昔の夢、大阪人が東京に旅するより近いのが内鮮の交通である。






内案行旅鮮朝版年五十正大