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地元に縁があった『白兎』『但馬』のリバイバルに右往左往した春。。。

その反動か、夏の旅行予定なぞ到底先の話だった・・・。

そんな6月中旬、友人から『能登路』復活のメールが。その時はへぇと思っただけだった。だがよくよく考えてみると、今まで北陸方面の18きっぷ旅では北陸線と九頭竜線しか乗ったことがなく、七尾線及び旧能登線の第三セクターのと鉄道に乗るこれとないチャンス! 三セク私鉄に“印籠”は通用しないから、どうせ乗車券を叩くのなら急行券も叩こう!てな理由で、この旅の急行指定券獲得の闘いが始まった。

翌日、早速仕事終わりに駅に行き、指定券申込書2枚に計4日分の往復を書き込み窓口に提出。しかし、チャンスは4回あるとはいえたった2両(実質1両。残り1両はツアープランの団体向け。)故にかつてない難関。前述の伊丹在住の友人に加え、『白兎』の道中で知り合い連絡先を交換した金沢在住の友人にもこの『能登路』急行指定券の件を打診。こうして今までで一番大規模に展開し来る日に備えた。

初日7月31日及び2日目8月1日の発売日7月1日、10時を越えても携帯電話に音沙汰無し。駅に行きキャンセル待ち。3日目8月7日の発売日7月7日、またしても音沙汰無し。駅に行きキャンセル待ち。そして最終4日目8月8日の発売日7月8日。ついに我がケータイに伝言が。

「8月8日の『能登路』、往復2名様のきっぷ取れました。」


…ヨッシャー!(`o´)!これで計画練れる!あとは友人からの連絡待ち。で、その日の夕方、金沢の友人から一通のメールが。
「8月8日『能登路』、往路のみ2ボックス確保。団体扱いにならないか明日にでも駅にて伺う。現在参加者5名。参加希望者は本日24時までに連絡のこと。」…何“団体”?乗車賃節約できるかも(*^_^*)この連絡を受けて、私は速攻参加表明。そして、数少ないメル友の中から鉄道旅行が好きそうな人を数人チョイスし、電話攻勢をかけこの件を話す。間に立つ私への連絡期限を23時に設定し待つが、みなさん社会人なもんで、偶然休みだった伊丹の友人以外アウト。結局、こちらは参加者2人の旨を報告。

後日、金沢の友人からメールが入り、参加者は計7人で団体扱いにはならなかったと。また、復路は往路同様に2ボックス奮闘中故、最悪の場合を考えて私の確保分は保留にと。
そして、7月22日18時55分。メール着信。
「復路確定。よって『能登路』往復急行指定券確保完了。」




和倉温泉〜穴水にて。きれいな海の景色

能登路』急行指定券確保の報告を受け、翌日駅にて保留だった8月8日の窓側2人分往復をキャンセル。その時、このキャンセルしたきっぷの権利を、私の次にキャンセル待ちしている地元の人に譲渡する旨を駅員さんに伝えて。

時は過ぎ8月6日の深夜、旅の約1週間前に金沢の友人に用意してもらった18きっぷを握りしめ、高速バスで三ノ宮へ。さぁ旅の始まり。…何故三ノ宮かって?実は『能登路』旅の前座に『ムーンライト高知』のカーペット車(G車)に乗るぷち贅沢。いやぁ〜、やっぱカーペット車はいいねぇ(*^_^*)これが普通車だったら乗車券叩かないで済んだのに…手持ちのイコカも通用せず本当の贅沢になってしまい、後々の恐ろしい悲劇に。誰が漱石さん1人でそんな目に会うと思うだろうか?

1時間の程良い睡眠時間の後、京都に到着。敦賀近辺の“山越え”電車が少ないので早めに出発しようと思い、その足で同行する伊丹の友人と待ち合わせる尼崎に直行!しかし、待てども来ない…。結局、時間寸前で合流。どうも路線バスを乗り継いだためギリギリだったらしい。“車”は渋滞とかあるからイヤねぇ〜。でも彼の家は鉄道から結構離れているので、バスを使わないと合流できなかったわけで、焦らせてしまった自分に反省(v_v;)

合流して、さぁ18きっぷ2人分行使!ひたすら223系新快速で東に向かい、途中草津で予約していた駅弁2つゲットして米原へ。米原から福井まで“食パン電車”419系登場。途中敦賀で駅弁1つゲット!かぐや姫と狸と蟹を食ったが、狸は普通、かぐや姫は上等、蟹は……何て表現したら良いのかわからない絶品!今までこんな“かに寿し”食べたことない!!おすそわけでどれも少しずつ口に運んだ相方(=伊丹の友人。今回の旅行記では今後こう表す。)と2人でひたすらモグモグ…。“体格のいい”大の大人の異様な光景。

福井で接続待ち約30分。その間に、私はみどりの窓口で指定券を買い、相方も福井駅を散策(何をしていたかは聞いていない)。福井から金沢まで“北陸線のヌシ”急行型電車475系。米トウは“汽車の老人ホーム”に対して、金サワは“電車の老人ホーム”なわけで、他地域では引退した“国鉄”が元気×2!羨ましい…。

そんなこんなで14時53分金沢に到着。ある事情でこの日の18きっぷは終了し、2日間御世話になるビジネスホテルを探すが…何処?わからん…1時間後やっと見つけ投宿。その後『能登路』を歓迎。





いよいよ当日。5時頃起床し、KTKの放送開始(トトロの歌を歌っていた人の曲がかかってた)とアンパンマンを見たあと6時頃駅へ。カード販売が7時開始なのに合わせての行動。こうして待つこと2時間、前日懇親会をした金沢の友人達と合流。ついに『能登路』の急行指定券と蛸島までの往復乗車券を入手して、いざホームへ!3番線にはピカピカにお色直しを受けた懐かしい汽車がもうスタンバイ状態。昨年秋にあんなに頑張っていたのが一気に消えて、それ以来何回も惜別乗車して…私をこの世界に誘った翁達が忘れられないのかも。


8時8分、金沢を出発。今回はありがたいことに、いつも購入に四苦八苦している記念駅弁を予約しておいてくれており、難なくゲット!で、中身を見ると…うわぁ〜豪華>(℃°)< …こんなハイレベルな花見弁当クラスが、1100円!? 凄いっ贅沢だぁー!最近の記念駅弁は趣向が凝らしている気がする。ちょっとバタバタしているあいだにぐんぐん飛ばして、羽咋そして七尾と停車。さすが線路規格がいい幹線、“特急”みたいに七尾線を走破! →記念駅弁を見る
穴水〜甲にて。先に潰された穴水〜輪島の鉄橋。今にでも汽車が走ってそう…。そして能登半島から眺める七尾湾。

9時26分和倉温泉に到着、ここから“印籠”の効かない“私鉄”区間。景色を楽しまなきゃ、せっかくの旅が台無し!てなことで、絶景でピロ〜ン、停車駅でピロ〜ン…携帯のメモリ空けといてよかった、ホッ(-.-;)



こうして、要所要所で観光と行き違いを兼ねた停車を重ね、12時14分終点珠洲到着。駅に掲げられた熱烈歓迎のパネルが少し空しく心に…。約50分後、普通列車に乗って本当の終点蛸島へ。まるで海水浴場近くのコンクリート駅で、周りも普通に民家と畑。終着駅特有の閑散感はあまり感じなかったが、やはり“車”が止めを指したのか…。蛸島から珠洲に戻ると、『能登路』他車両展示会。暑かったけど、貴重な時間が心地よく過ぎていくのを肌で感じる。
珠洲にて。駅構内撮影会でのショット。キハ58・28系『能登路』&『のと恋路号』。『のと恋路号』に使われていた車両、まだ使えそう…。何処かで余生送って欲しいものだ。観光列車には持って来いのハイグレード車!
15時26分、『能登路』珠洲を発車。駅員さん達が見えなくなるまで手を振ってくれたのが、何か淋しくなっちゃったのは言うまでもない。こうして実質終了。往路と違い復路はまさしく急行!“準急”クラスの特急中心の昨今、フルスピードで駆ける急行は特急のよう。疲れが出てきた車内は静か、寝息もあちらからスースー、こちらからスースー…。自分も時折カックンとなりつつなんとか目開けて金沢まで景色を見届けて、七尾線,旧能登線の踏破完了。


18時41分金沢到着。今度こいつに乗れるの何時かな…こんな思いを内に秘めて、食って宿に戻る。

計4日間復活した『能登路』も前日終了し、この旅も残すは伊丹,鳥取方面への帰路だけ。普通なら朝一の電車でひたすら西を目指すのだが、一つ忘れていた。それは、富山港線の踏破。今回の旅の初日、金沢到着後富山方面の電車の発着番線がわからず乗り継ぎ失敗したため、本日早朝に振替。18きっぷ2人分を行使し朝一の富山行に乗り、富山から富山港線に往復乗車。廃線になるわけではないが、数年後JRから民間に移管され路面電車になると、この“印籠”が通じなくなる!その前に乗っておこうと。約20分かけて終点岩瀬浜に到着。ただの都市近郊ローカル線と思ったら大間違い!大川線から和田岬線から本山線から消えてしまった、あの独特な雰囲気がそこに。昼間当てられている“バス汽車”キハ120では、この雰囲気は出せない!!現役最後の旧型国電の生き残り、八高南線の103系3000番台(?)の安住の地にすべき?


8時前富山に戻る。さぁ朝飯買って帰路に着くかと財布を覗くと……無いっ…あれだけ用意した漱石さんがいない…我が18きっぷ旅史上初めての“破産”(ToT)辛うじて小銭がいくらかあったので、駅弁屋さん直営のおにぎり屋さんからおにぎりを買って、それで腹を落ち着かせる。金沢行の電車が通勤通学対応2扉両開きの413系で、座れたのが扉横のロングシートだったことを考えると、おにぎりは正解だったかもしれない。

金沢到着後、接続時間約30分の間に途中下車し、急いでATMから漱石さんを5人呼び出す。…オケラ寸前だったのがやっと回復。北陸各地の有名駅弁がそろっている売店から、七尾の太巻,加賀温泉の蟹を購入(相方は加賀温泉の甘蝦を購入)し、今度こそ西へ。
乗り継いだ福井行の413系はまだ人多く、その次の敦賀行419系でやっと朝飯&昼飯。蟹は普通だったが、太巻は絶妙な甘さ加減がいい。しかもそれなりのボリュームがあり、これで800円は安い方では?



敦賀で米原行の419系、長浜で姫路行223系新快速、大阪で新三田行201系に乗り継ぎ、15時伊丹に到着。ここで伊丹の友人と別れて、あとはいつもの一人旅。伊丹から15時12分発同志社前行乗車。尼崎で姫路行223系新快速、姫路で広島行115系リニューアル車(2扉転換クロスシートの3000番台ではない)、上郡から大原行、大原から鳥取行HOT3000に乗り継ぎ(上郡〜智頭の智頭線は、1000円の乗り放題きっぷ使用。)、19時34分鳥取に帰着。

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