下は2008年10月13日、東京駅で開催された東日本縦断駅弁大会で購入した「マタギな鶏めし」5250円。
2008年10月11日(土)〜13日(月)までの3日間限定で、秋田駅と花善で販売された「マタギな鶏めし」。東京駅でも 12日(日)〜13日(月)の2日間限定で販売、合計400食程度が売られました。なお、東京駅は10時より整理券が配布されましたが、早期完売というわけにはいかなかったようです。なお、弁当パッケージ内に葉書が入っており、郵送すると購入証明書が後日発行されました。
環境に配慮し、お弁当の器及びお箸には秋田杉の間伐材を使用する他、使用後は「器の再利用」や「升」や「マイ箸」として使えるようになっています。
豊かな自然の恵みに感謝する狩猟民族「マタギ」をイメージし、またぎの食文化と「鶏めし」をコラボレーションさせた、新たな食文化を提供、というのがコンセプト。熊肉を使用した日本初の駅弁です。
ご飯は鶏めしと天然マイタケのコラボレーション&三色きのこご飯。阿仁川で育てられた子持ち鮎を使用し、山菜やきのこなど、秋田県産にこだわった15品目のおかずが盛り込まれてます。
“またぎ”といえば「熊」。熊肉を塩角煮で味わえました。まったく臭みはありませんでした。
豪華絢爛な食材で贅を極めたという駅弁ではないですので、価格に見合わないなと感じてしまうと、この駅弁の良さは見いだしにくいのではと思います。
私自身は1988年に佐久間に移り住んだ最初の歓迎会で「熊」が出ました。味噌仕立てでしたが、それでも臭かった。「佐久間」という地名の中に「くま」が含まれるように、そこは熊も出るような山奥の里でした。年に一度の収穫祭では撃たれて死んだ熊が四つ足を縛られ、鼻血を出しながら吊られている様子も何回か見ました。娯楽があるわけでもなく、休日には天竜川の鮎釣り、南アルプスの山々に自生する山菜やキノコ採り。これらを1日掛けて探し、手に入れたものを処理して一番おいしいと思われる方法で調理するのは、それなりに一苦労でした。
そんな経験がある私ですので、素朴さに勝るものがない「恵み」という価値は、何となくわかるような気がします。山菜の食感に山の奥深さ、緑の匂いなどが凝縮されていたように思える駅弁でした。ある意味で、森林浴ができる稀な駅弁といっても良いでしょう。「恵み」というのはそういう次元のことだと思いました。それにしても、熊の塩漬け、美味しいですね。全然と言って良いほど臭みがなく、食べやすかったです。
下は2008年10月12日、HNさんが東京駅で購入した「マタギな鶏めし」の中身画像。貴重な画像どうもありがとうございました以下はコメントです。
「しおりにはていねいな御品書きとマタギの由来が書かれています。購入証明書申込み葉書も付いています。鶏めしは100%比内地鶏。驚きは左下の熊肉の塩角煮で、これこそ今回のテーマ「マタギ」を表現しているようです。もうひとつは、左上の笹の葉で隠れている、鮎の塩甘露煮で、「鮎屋三代」のような甘露煮をイメージして食べると、なんと塩味!。それでいてやわらかく骨まで食べられました。山菜類もすべて県内産。しおりに産地が書かれています。」
下は樽に入っていた鶏めしなので「鶏樽めし」です。1972年から1976年まで販売されたものです。
↓ ミス券ならぬ、ミス駅弁掛け紙
下の2枚は2005年4月現在の掛け紙ですが、同じ日付のものであるにもかかわらず、微妙に違います。
実は、下のものは「印刷ミス」の掛け紙です。背景の茶色の部分が右に1ミリ程度ずれて印刷してしまったが為に、空白の部分が生じて見にくくなってしまいました。
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