昭和3年11月23日午後2時。
京都御所での昭和天皇即位式の様子をイメージした絵柄でしょうか。
宮殿は天皇の儀式が行われる紫宸殿で、右近の橘と左近の桜があります。右手前の太鼓は火焔太鼓と呼ばれる大太鼓で高さ10メートルくらいのもの。舞楽に用いる低音の太鼓です。2羽の鳥は鳳凰でしょうか。
昭和の御大典は昭和3(1928)年11月10日京都御所での即位式をはじめに、14日から15日にかけて大嘗祭が行われ、16日からは御大典を祝う一般市民の提灯行列や旗行列が盛大に行われたようです。
天皇の即位儀礼には、前天皇の死後ただちに後継者が即位する「践祚(せんそ)」、天皇即位を国の内外に宣言する「即位式」、新天皇がその年の新穀を神と共食する「大嘗祭(だいじょうさい)」の3つの異なる儀礼が含まれていたようですが、明治42(1909)年の登極令の制定によって、即位式と大嘗祭は前天皇の喪が明けた年の秋冬の間に続けて行われることに決められたそうです。この2つの儀礼を組み合わせたのが「御大典」であり、国を挙げての盛大なイベントとして行われたそうです。
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