matsuiさんが所有する明治末期の「博多停車場」駅弁掛け紙です。大きさは縦19センチ、横18,5センチ。
私の見立てでは、博多駅の並弁、つまり普通弁当と考えてよいのではと思います。独自の駅弁掛け紙かと言われると、たとえば門司鉄道管理局管内全域、あるいは北九州地区の駅弁販売駅に共通する図案の掛け紙のようにも思えますし、断定はできませんが、少なくともチラシではなく、これは駅弁の掛け紙だと思います。
当時は鉄道管理局で共通の駅弁掛け紙を使用したものも散見できますし、独自の駅で周囲の鉄道案内図をあしらった掛け紙も散見できます。おそらくどちらかのパターンであると考えられます。
駅弁の販売価格まで記載されていますので、時代が特定でき、大変貴重な掛け紙だと思います。図案が細かく、石版印刷の特徴がよく出ています。明治39年頃から大正元年までの数年間に作られたものと考えて間違いないと思います。
戻る