私が初めて鹿島鉄道の気動車に乗ったのは１９７９年３月。関東鉄道鉾田線が鹿島鉄道に名を変える数日前でした。以後、１９８０年代前半にも乗車し、その後は２００６年３月に再び乗車するまで四半世紀もの間隔が空いてしまいましたが、気づいたら廃止が決まってしまったという状況でした。下の画像は２００６年３月５日のものです。廃止が正式に決まって１ヶ月経つか経たないかの頃だったと思います。
その２年前、２００４年には沿線の中学高校で「かしてつ応援団」が組織され、地元が一体となって存続に努めたようですが、つくばエクスプレスの開業や高速バス路線充実の波には勝てなかったということでしょうね。
下の画像は２００６年９月３日。鉾田駅で。「古稀」を迎えたキハ６０１。元国鉄キハ４２（キハ０７）で、戦前製最古のディーゼルカーとなりました。もっとも流線型だった昔の面影は全くありませんが。
レトロチックな駅舎の正面には「かしてつ応援団」の垂れ幕が。２００６年４月３日。
そして、運転最終日である２００７年３月３１日を迎えてしまいました。下は砂丘の白兎さんがこの日、石岡駅で撮影したキハ６０１。以下は砂丘の白兎さんのコメント。
「地元民の足である以上、最終日に本当は私のような“余所者”は来てはいけないのかもしれない。「あんたら余所者に何がわかる？今まで乗ったことないもんが、消えるとなってからグッズを仕入れに来ようって。」と。でも、昔々の国鉄の汽車に会いたくて、満員で乗れないのを承知して来た。１１００円のフリーきっぷで、ただ駅に１時間。
やっぱり汽車はいい。心が落ち着く。こんなラストではなく、通常のときに来たかった。でも、使う人が少なくなったから、線路が剥がされる。熱意か足りないと言われ、ローカル線引受人の両備グループの社長に断られてしまった。時代の流れなのかなぁ…。やはり、自家用車との共存は難しい。 キハ４３１とキハ４３２及びキハ６０１が、何処かで静態保存されることを願って…。そして、その他の車両も何処かで第二の人生が歩めるように願って…。 長い間、御苦労様。」
そして、廃止から１ヶ月が経った２００７年４月２９日。再び鉾田駅を訪れてみると、そこにはキハ４３１とキハ６０１が保存されていました。そしてＫ−Ｒ５０５も。とりあえず、よかった。。。と言っていいのかわからないですが。。。
すでに踏切の警報機は撤去され、線路内は立ち入り禁止。線路もすでに一部は剥がされていると聞きました。石岡駅などはもう見る影すらないと。。。
２００６年来、鹿島鉄道を訪れるときは車で行くことが多かったですが、そのおかげというか、いろんな場所からここのディーゼルカーを見ることができました。中でも殺伐荒涼とした霞ヶ浦の湖岸を単行で走る姿がなんとも良かったです。
。。。さて、話を土浦駅弁「つちうら和弁当」に戻します。
中身を開けると、日本一の生産量を誇る「蓮根」がまず目を引きます。そして淡水魚風のフライ。。。掛け紙には霞ヶ浦で獲れる魚介類が解説されており、見ているだけで楽しくなってきます。
さすがに蓮根は煮物と天ぷら両方で使われています。ワカサギのフライはちょっぴり苦くて、でもそこがオトナの味ですね。海老の天ぷらも美味しいです。
左下の掛け紙は２００３年１０月１４日のもの。また、中身の画像は２００３年１２月２７日に土浦駅で購入したもの。
茨城コシヒカリを地下水で炊きあげたごはんを用い、霞ヶ浦の名産であるウナギ、テナガエビ、ハゼの佃煮などが入っています。また、鶏の唐揚げ、卵焼きのほか、椎茸、人参、牛蒡などの煮物、お新香もつきます。
下は２００６年３月１４日、土浦駅で購入した「つちうら和弁当」。中身の配置はほぼ同じです。
なかなかバランスの取れたおかずが並んでいます。そしてボリュームありますね。土浦らしさが見事に演出されたお弁当でした。
富久善さんは現在、月曜日から日曜日まで毎日１０時より１７時まで土浦駅で販売を行っています。
決して鹿島鉄道のように過去の産物となってしまってはいけません。霞ヶ浦で親しまれる地元の食材にこだわった幕の内をいつまでも売り続けてもらいたいものです。
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