2006年9月25日購入の「十勝ワイン仕込み炭焼き牛めし」。

    

ぜひゆったりとした特急車内で広大な原野を見ながら食べてみたい駅弁ですね。上の画像は2004年7月26日、当時小学生だった次女と札幌で石屋製菓チョコレートファクトリーを訪れ、アイス食べたりチョコレートドリンク飲んだり、しっかり観光した後に帯広へ行こうと乗車した「スーパーおおぞら」です。

    

さて、「十勝ワイン仕込み炭焼き牛めし」は近くのスーパー駅弁大会で購入したのですが、パッケージ左上に「駅弁の達人」というロゴマークがありました。「駅弁の達人」というと、かつてJR西日本が2004年度に展開した駅弁キャンペーンと同じです。ちょっとびっくりしました。実際に「駅弁の達人」だとJR西日本が認定した人が数十人出たと言うことですから、その方々の名誉のために、できればこの名称の使用は避けて欲しかったと思います。
これについては駅弁大会の企画会社であるジャパンフーズシステムが「こだわって選んだ」商品ということで、詳しくはこちらをご覧下さい。

    

調製元は「アエラ」。聞き慣れない会社名ですが、電話して問い合わせたところ、「豚丼」で有名な「ぶた八」、帯広駅弁の「金扇」との関連会社で、社長さんは同一人物ということでした。主に駅弁催事を中心に手がけているのでしょう。

    

「駅弁の達人」のシリーズ駅弁として、この日の駅弁大会では貞光駅「阿波尾鶏とりめし」、帯広駅「ぶた八の豚どん」、帯広駅「十勝ワイン仕込み炭焼き牛めし」、平塚駅「湘南ぴゅあーなぶた丼」の4種類が来ていました。 他にも敦賀駅「越前いかめし」、氷見駅「ぶりかまめし」などがあるようです。これらの商品に共通していることは、地元産などの素材にこだわっているという駅弁であるということで、他の似たような内容の駅弁と差別化を図るために「駅弁の達人」という称号を付けたということのようです。

    

確かにこの駅弁も地元産の十勝ワインや道産牛肉など、素材にこだわっているということで、電話口の担当者は「地産地消をテーマにしたお弁当で、素材にも自信があります。」と語ってくれました。
寒冷地で育つ酸味の強い葡萄で作られたワインをじっくり染みこませた牛肉は、加熱されることで豊潤な香りと、ジューシーさが甦ります。「豚どん」の豚のように、1枚1枚、北海道産ナラの木炭中心のブレンド炭火を使ってじっくりと焼いているそうです。そして、ごはんは甘味とコクのある秘伝のタレに相性がよい道産米「金王冠ほしのゆめ」を使用しているということでした。

    

ここで気になるのは駅弁大会商品が実際の駅で売られているかどうかということです。これについては2006秋年の新作であるこの駅弁と平塚駅「湘南ぴゅあーなぶた丼」について、調製元に駅売りの実態があることを確認できました。「十勝ワイン仕込み炭焼き牛めし」の場合、帯広駅のキヨスクで2006年9月より数は少ないながらも売られているということでした。

  

再び2004年の夏に話を戻します。帯広駅で「ぶた八の豚どん」などの駅弁を買い込んだ私たち親子は十勝バスの硬券乗車券を購入して原野の中を移動し、帯広空港からクラスJシートのJALに乗って羽田まで帰ってきました。下の画像は娘が機内で撮影したもの。まさに「スーパーおおぞら」ですね。

    

現地販売よりも駅弁大会が盛況な昨今、私たちは駅弁大会商品に対して「果たして現地では売られているのか?」という疑いの眼差しを向けてしまいがちな一面もあるでしょう。しかし、少なくとも今回確認をした「駅弁の達人」シリーズの駅弁に関しては、僅かであってもちゃんと現地で売られているという実績を売り手側が主張しています。それは決してアリバイ作りというようなものではなく、駅弁大会で味わった駅弁を「今度はぜひ現地で食べてもらいたい。食べに来て下さい。」という駅弁屋からのメッセージであると考えることもできると思います。もし、そういうふうに好意的に見てもらえるならば、ぜひ「おおぞら」のような広く大きな心を持って、これからも駅弁を見守り、応援していこうではありませんか。

下は2006年頃に売られていた「串焼きラムジンギスカン弁当」750円の掛け紙。昭和駅弁マニアさんに画像をご提供いただきました。どうもありがとうございました。胡椒で味付けされたラム肉の串焼きが3串、御飯の上に載り、ジンギスカンのタレがかかったお弁当。加熱式ではありません。

    


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