「駅弁学習室」のページを利用される先生方へ。

このページには2005年9月末現在、12のカテゴリーがあります。それぞれのカテゴリーについて以下のことに留意して生徒・児童を指導していただけるとありがたいです。

@「駅弁とは?」のページ
 「駅弁」の定義について考えさせたいです。駅で売られているコンビニ弁当との違いなどを調べてみるのもよいでしょう。また、「駅弁マーク」が商標登録であることを理解させたいです。なぜ登録商標が生まれてきたのか等も含めて考えさせると学習が発展していきます。なお、現在このマークを転載できるよう社団法人日本鉄道構内営業中央会に申請中です。

A「弁当を学ぼう」のページ
 「弁当」そのものを歴史的に探っていく過程で「おにぎり」の起源や中国との関わり、歌舞伎など日本の伝統文化との関わり、戦争との関わりについて知り、弁当が日本の食文化であることを学べるよう工夫しています。それぞれのキーワードからさらなる発展学習が期待できます。

B「駅弁の歴史」のページ
 駅弁のはじまりの諸説を紹介することで、どの説をとるのかなど、話し合いを通じて探求心を喚起させましょう。また、その後の駅弁の変遷を知ることで「駅弁」がそれぞれの時代を映す鏡になっていることを理解できるように工夫しています。駅弁が時代に揉まれ、形を変えながらも今まで生き残っている知恵を肌で感じさせて下さい。

C「駅弁の科学」のページ
 今のところ「加熱式駅弁のしくみ」と「抗菌シートの効用」の2つについてのみですが、実際に児童・生徒の視点で実験をした様子を述べ、解説を加えています。これらは夏休みの自由研究にも発展できます。児童・生徒が自宅で実験する場合にはくれぐれも事前指導を宜しくお願いします。

D「駅弁掛け紙の歴史学」のページ
 特に日英同盟の破棄、皇国主義、日独伊三国軍事同盟から第2次世界大戦、敗戦までの流れについて、駅弁掛け紙を見ればある程度わかるようにビジュアルに配置しています。これらの事柄について調べさせるだけでも近代日本の歴史の流れがある程度はつかめると思います。

E「駅弁の地理学(食材・色)」のページ
 駅弁のふたを開けた時の色や、駅弁に用いられている食材を日本全国地域別に分類し、駅弁作りの背景となっている地域食産業の特色を理解できるよう試みました。実際に駅弁大会の広告チラシなどを持参させて眺め、気づいたことを発表させてみてもおもしろいです。

F「駅弁工場見学」のページ
 実際に児童・生徒の視点で見学したレポートや、超近代的な工場見学レポートを紹介し、駅弁を作るための人々の苦労や衛生管理などについて学べるよう配置を工夫しました。実際にグループで工場見学をさせたり、売店やホームで販売させてみたりするのもおもしろいかと思います。駅弁の業者一覧については社団法人日本鉄道構内営業中央会のサイトでご確認下さい。

G「駅弁大会とは?〜不思議な魅力〜」のページ 
 冬の風物詩である駅弁大会が今なぜ流行っているのか、なぜ駅弁屋さんは駅からデパートやスーパーに進出したのか、などについて歴史的に多方面から学べるよう配慮しました。スーパーやデパートの担当者に聞き取り調査させて、駅弁人気の秘密をレポートさせてみてはいかがでしょう。また、前日に調製した駅弁を傷めないための工夫、消費期限と賞味期限の違いなどを、駅弁屋に直接聞いてもおもしろいです。

H「駅弁を作ろう(駅弁レシピ・調理実習)」のページ
 実際に児童・生徒が家庭で作ったものを紹介しています。駅弁を忠実に再現したものから、地域をテーマにした創作駅弁まで、児童生徒の関心・意欲を喚起させるように努めて編集しました。児童・生徒が住んでいる地域の特産品などを調べさせ、その食材を生かした駅弁作りなどをしてみてはいかがでしょうか。駅弁のテーマを決め、食材を選び、調理方法を選ぶという一連の過程は児童・生徒にとっても楽しく、充実感があるはずです。できればコメを植えるところからはじめると完成した後の達成感はすばらしいかと思います。

I「おもしろ駅弁容器」のページ
 旅情や郷愁などを抱かせて客の購買意欲を促すため、さまざまなユニーク容器が考案されている駅弁。それを紹介し、パッケージが果たす商品のイメージ効果に気づかせたいです。できれば児童・生徒に容器を自作させてはいかがでしょうか。子どもらしい楽しい容器ができるのではないかと期待できます。

J「駅弁美術館」のページ
 著名な絵画をあしらった駅弁掛け紙、工芸、陶芸作品の容器に触れさせることによってそれが用いられる地域性や時代などの背景について発展的に学べるよう配置しました。画家そのものについて調べさせるも良し、特に放浪の天才画家、山下清画伯が駅弁屋で手伝いをしていたことには興味が増すのではないかと思われます。このページもレシピやおもしろ容器と同じで、児童・生徒の自作掛け紙を期待したいところです。

K「駅弁雑学」のページ
 現在のところ「駅弁価格の変遷」と「駅弁の小物」の2つについて紹介しています。駅弁を通して分かる日本経済の変遷や駅弁独自の文化についてさらに深く探求できるように工夫しました。今後もコンテンツを増やしていきますが、駅弁を通して世界を見つめるということがテーマになるかと思います。宜しくご指導下さい。

※今後のページ設置予定・計画

 「駅弁の科学」のページでは駅弁の栄養学や食品添加物、容器の変遷など、健康や環境にまつわる食品の安全性について調査し、さらに資料を提示していきたいです。
 
 また、新たに「駅弁の経済学」をカテゴリーに加え、駅弁が売られるまでに食材がどのような経路で流通しているのか(例えば輸入に関わるもの、食材や食品の生産過程など)について調査し、駅弁学習を通じて世界とのつながりが理解できるような教材も開発してみたいと考えています。ご質問やご要望、新しい提案、駅弁学習成果のご報告などがありましたらぜひメールでお知らせ下さい。

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