下は2010年3月15日、伊豆箱根鉄道修善寺駅で購入した「武士のわさびシャモ飯」1300円。この日から売り出された新作の駅弁です。前日にテレビ朝日「地球号食堂」で23時から放映され、紹介されました。
まずはお品書きです。シャモをそのまま、わさび、特別注文の醤油、わさび葉の塩漬けなどと色んなバリエーションで食べることができます。とにかくこのシャモ肉が旨いんです。そして軟らかい。今まで食べてきたシャモの駅弁とは明らかにレベルが違うと自信を持って言えます。
修善寺駅の名物駅弁と言えば「あじ寿司」ですが、近年は地アジの水揚げが減ってきたそうで、それを補う新商品の開発をということでこの駅弁が生まれました。2010年3月23日以降は土日祝日の午前11時から販売し、1日約20個限定だということです。
掛け紙のシャモは舞寿し主人が描いたものだそうです。この主人は私と高校の同級生です。今回この駅弁が生まれるに当たり、発売前に知らせてくれました。容器は竹籠風で田舎の素朴なイメージを醸し出しています。
中を開けると鮮やかな玉子の黄色とワサビや笹の緑色が目に飛び込んできます。そして真ん中にこれでもかという量のシャモ肉が載っています。見るからに旨そう。目でも食わせます。さあ、食べてみましょう。
今まで固いという印象があったシャモ肉を、大館花善に負けず劣らずよくぞここまで柔らかく美味しく仕上げたかと思うと感動しました。シャモは大根のしぼり汁に漬け込んで下ごしらえしてあり、そのおかげで冷めても軟らかいということだそうです。匠の技ですね。
また、米沢新杵屋に匹敵する玉子そぼろの出来の良さと甘さと、ピリリと辛いワサビ入りシャモ飯とのハーモニーが他の追随を許さぬ完成度だと感じられました。
副菜のわさび漬け椎茸煮、とろけるような里芋などの煮物も完璧です。わさび茎の三杯酢漬けは今や伊豆では定番の漬物。ぴりりと心地よい味です。
私がこの一家と親交があると言うことを抜きにしても、日本で指折りの駅弁が誕生したと自信を持って言える傑作だと思います。今回は2つ入手し、1つは出来立てをすぐにいただき、1つは時間が経ってから電車内で賞味していますが、揺るぎのない美味しさでした。
本当にこの駅弁を食べに修善寺へ来るだけの価値があります。ぜひ皆さん、伊豆へお越し下さい。きっと後悔しない味に出会えます。下の画像は東海道線根府川付近の車内で賞味したときのものです。旅をして素晴らしい景色を見ながら食べる駅弁は最高ですよ。
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