この2つの弁当はぱっと見ると駅弁のように思われますが、実は○ブン○レブンのコンビニ弁当です。2004年5月6日に購入しました。
上の「駿河折詰幕の内」が630円、下の「釜揚げしらす御飯弁当」が493円。ともに地域限定弁当です。一丁前に掛け紙までついており、しかも、地域の特産品をふんだんに使用し、保存料や合成着色料は一切使用していないと主張しています。
価格と言い、内容と言い、それなりに満足できるものであり、チンすればさらにおいしくなること請け合いです。
つい最近まで、コンビニ弁当はどこへ行っても同じ規格であり、いかにも大量生産で保存料まみれと揶揄されるなど、悪名高きファーストフードの代名詞でした。しかし、最近では買い手のニーズに応え、批判に耐えうる個性を主張した弁当が登場してきています。
私の地元の駅でも最近になってコンコースにコンビニが登場し、駅弁と肩を並べてコンビニ風お弁当が売られるようになりました。
今のところ、味もまだまだ駅弁には見劣りしていますが、やがてここにあるような駅弁と見間違うほどの弁当が納入されたらどうなるでしょうか? 味は素人目には大して変わらず、しかし価格では駅弁より安いのです。場合によってはその場で温めてもらうことも可能です。
…残念ながら結果は見えています。
このような駅弁がコンビニ弁当に取って代わられるという最悪の事態を招かないために、駅弁業者は今、何をすべきなのでしょうか? また、従来からの駅弁を応援する私には何ができるのでしょうか?
コンビニ弁当では作れない、明らかに出所のしっかりした素材を手間暇掛けて作るというのもひとつの手です。本物志向、高級志向ということでしょうか。
逆にいっそのこと、特に都市部では電子レンジで温めてから売る駅弁があっても良いのかも知れません。普通電車では昔のように車内で駅弁を食べるなどと言う雰囲気はないし、もう「旅情」がどうのこうのという時代ではないのかもしれませんよ。
老いも若きも男も女も、ターゲットにしていかないと駅弁屋として生き残れない時代が到来したような気がします。
そして、今の駅弁は「名物」として認知されない限り、やがてはコンビニ駅弁に打ち負かされてしまう運命を迎えるでしょう。
かくして、コンビニ弁当の逆襲がいよいよはじまり、今や駅弁の領域にまで迫る勢いなのです。
どうなる?! 駅弁!!
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駅弁の危機?!