西部のバス路線と中部のバス路線の乗換地点、下市入口バス停全景。遠く昔の貨車を再利用したような待合室らしきものがあったが、入口に鍵が掛かっていて入れず。ひょっとして、定食屋の倉庫か。
下市入口バス停の時刻表。米子方面5本!倉吉方面2本!……ヒドい(T_T)
由来駅前〜倉吉駅前。途中、天神川河川敷を通って倉吉市街地に入る。前日に雪が降ったため、このような轍が。たった3本の轍で“複線”運転。危なっかしい…。
旧倉吉線沿線を行くバス路線の終点、明高。あの山守より奥の集落。当然、関金の街まで乗客は稀だが、本数は意外と多い。果たして、この利便性は保たれるか。ちなみに、もう少し先まで民家があるため、あと2q程は除雪されているらしい。
雪の中に佇む、旧倉吉線鉄道記念館。私が訪れたときは誰もいなかったが、その後何人か訪問。地味ながらも知名度はかなりあるような気配。あぁ、幻の“関金温泉鉄道(仮)”。
青谷駅前バス停の時刻表。鳥取方面のバスが極端に少ない。倉吉方面のバスもかなり少ない。町内便が一番多いところを見ると、汽車に合わしたバスダイヤと思われる。


あらあら白兎さん、どちらへお出かけですか?えっ!?路線バスで県内横断ですって?お金かかりますよ、その旅。いつもと違って…あらま、カード1枚。
懲りないねぇ…アタシf(^_^;)ナレーターさん付きのオープニング。



今は冬眠中の時期。それでも体がウズウズするわけで、何処かに行きたい衝動が頻繁に突き上げてくる。そんな中で迎えた三連休、一度はやってみたかったバス旅をついに決行!きっかけは、県内のバス会社(日ノ丸,日交)が共同して出した企画きっぷ、その名は「鳥取藩乗放題手形」!なんと、購入日から連続3日間、グループ会社含む3社の県内路線バス(米子・松江線,空港連絡線も)と鳥取,米子,淀江の各循環バスが、1500円で乗り放題という、ありそうでなかった夢のきっぷ。こいつのおかげで初めてバス旅を計画することになった。

せっかくの路線バスの旅だから、本当にぶらり旅すべきなのだが、悲しいかな、国道9号線の景色を楽しもうとすると、東部と中部及び中部と西部のそれぞれの接続ポイントである、青谷駅前と下市入口のバス停は、ドが付くくらいの閑散区ダイヤ。なんと鳥取駅前バスターミナル発青谷駅前行は11時18分。なんとか乗り継いで下市入口に着いたら16時55分。15時25分に下市入口発米子駅前バスターミナル行の最終便が出てしまっているため、これでは話にならない。このように、散々バス時刻表と数時間に渉る格闘をした結果、『だいせん』から生まれ変わった4時台の『とっとりライナー』で米子までロングワープして、米子→鳥取でバスを乗り継ぐことに決定!途中倉吉で関金方面へ向かい、この世から消されて20年経つ、旧倉吉線跡地を車窓から眺めることも練り込んで。

初日、祝日、金曜日。10時頃に鳥取の街に繰り出し、乗り放題手形をバスターミナルから購入し、早速行使開始。東部は鳥取から放射線状に路線が延びているので、幾つかの谷間を巡ろうとしたが、如何せん真冬のこの時期、終点近辺は要予約やら通行止やらで非常に訪ね難い。仕方無く、先の青谷駅前行に乗車し西倉吉行に乗り継いで、途中の倉吉駅前バスターミナルで赤崎駅前行に乗車し、中古CDショップのある八橋まで行って、折り返し鳥取へ。正規の運賃はそれぞれ700円はいっている区間の乗継故、十分モトは取れているのだが…。やはりただ行って来いするだけでは、なんか面白味に欠ける。ほとんど貸切状態で景色を堪能できるのは、格別の幸せなのだが。


2日目、土曜日。いよいよ県内横断を試みる。予定通り鳥取から米子にロングワープをして、6時台到着。約1時間駅で休息して、7時5分米子駅前バスターミナル発下市入口行に乗車し、バス旅スタート。休日かつ早朝、しかも雪のせいか乗客は極僅か。日野川を渡って米子市を出た頃には、1人だけ…。山陰を代表する国道を走る路線なのに…。信号停車中に運転手さんに聞いてみると、平日でもこの程度で、昼間にお年寄りが病院やスーパーに行くのに利用する程度とか。何処も同じ問題抱えてるのね、公共機関って(v_v)

予定時間の7時55分より10分程早く下市入口に到着。折り返し出発まで中でぬくぬくさせてもらう。で、8時半下市入口発倉吉駅前行まで約30分待ちなのだが、このバス停、定食屋さんの敷地内にちょこんと間借り状態。しかも隅の方。あまりにも淋し過ぎるこの立地。そんな心細さと寒さに震えながらずっと待って、3分程前にやっとバス到着。私が乗り込むとほぼ同時に運転手さんはトイレ休憩を済ませ、定刻に発車。こちらは、集落のバス停から少しずつ人を乗せては駅前のバス停でドッと降ろすの繰り返し。そのまま倉吉まで行ってもよかったが、それだと前日とルートが一緒になるので、自身のトイレ休憩も兼ねて由良駅前で途中下車。14分後の9時25分、由良駅前発西倉吉行に乗車して、もう一つの倉吉行きの車窓を楽しむ。

倉吉駅前で途中下車し10分後の10時10分、倉吉バスセンター始発明高行のバスに乗車。そう、この路線は旧倉吉線沿線を行くバス路線。廃線跡は田畑の畦道やら県道やらに転用され、駅舎も残っておらず、とても確認が難しい。だが幸いなことに、関金に入る前には“貸切”になっていたおかげで、運転手さんがいろいろとわかりやすいポイントや思い出を語ってくれて、約1時間の“タクシー”旅を満喫。打吹にあるバス停で途中下車して、近所の某大手スーパーのフードコートで昼飯を済ませ、そこから徒歩5分の距離にある倉吉線記念館に通算3度目の訪問。じっくりと1時間程滞在。

今度は犬狭峠の麓まで行ってみようかと、バス時刻表を見てびっくり!…バスが少ない…(-o-;)そんでもって、残り滞在時間が1時間程しかない…。てな理由で他の路線に乗るのは諦め、倉吉駅に戻る。

15時半、西倉吉始発青谷駅前行に乗車。到着後駅舎内で暫し休息し、16時20分、青谷駅前発鳥取駅前バスターミナル行最終に乗車。旅は終わった。…くたくた。

                    (2005年2月)


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ぶらり路線バスの旅